WHAT'S NEW of たかおゆうこのホームページ

『あなふさぎのジグモンタ』(とみながまい 文 たかおゆうこ 絵)(ひさかたチャイルド)もう少しです!


IMG_0367.jpg

 新作の初校(印刷所で一番最初に出る試し刷り)がでました!文はEテレ「シャキーン!」のアートデレクター、とみながまいさん。映画監督でもあり、こどものともにも定期的にお話を発表されている方です。

主人公は小さなジグモ。私は小さい頃からクモに尊敬のような不思議な気持ちを抱いていました。雨上がりに見る雫をまとったクモの巣のはっとするような美しさ。細い糸を丹念につむいで作り上げるその根気。クモにとってそれは生きるための手段なのかもしれませんが、見ていて感心してしまうのです。

クモに対して密かにそんな気持ちを抱いていた私に、1年半ほど前、クモを主人公にした物語絵本の絵をお願いしたいとお話がありました。クモの名前はジグモンタ。ジグモにひっかけた名前だそうです。ジグモンタは「あなふさぎや」をしています。お話を読み、そのジグモンタがとても健気で可愛らしく思え、絵を描く仕事をひきうけることにしました。とりかかるまでお待たせしてしまいましたが、先日ようやく絵を完成することができました。
あとは細かい修正です。ものを大切にする心優しいクモのお話。6月に刊行予定です。

今こそ読書を。子どもの頃に夢中になったお話は大人になっても心のささえに。
『子どもの本だより』2020年1月/2月号(徳間書店)「私と子どもの本」に寄稿したこと


IMG_0375.jpg

 徳間書店児童書編集部では読者と著者と編集部をむすぶ機関誌『子どもの本だより』を隔月で発行しています。その1月/2月号の「私と子どもの本」のコーナーに寄稿しました。
とりあげたのは、、、ジャジャジャーン!アルセーヌ・ルパンシリーズの『奇巌城』(ポプラ社)小学生の頃、とにかくルパンが好きでした。このルパンから、私の寝ても覚めても本を読みたい気持ちが始まったようにも思います。

今、コロナウイルスのために私たちは閉じ込められています。
こんな時こそ子どもたちに本を読む楽しさを味わってほしいと思うのです。ルパンでもハリーポッターでも本当に楽しいと感じる物語を。長い物語、シリーズものにチャレンジするのも今が絶好のチャンスです。何を読んでいいのかわからなければ、『本へのとびら』宮崎駿さんが勧める岩波少年文庫50冊もお勧めです。まだ文字が読めないお子さんには、毎晩少しずつ読み聞かせをするのもお勧めです。心を落ち着けて物語を朗読すると読んでいる大人も安らいだ気持ちになります。

私は小学生の頃、ルパンにはまり、ホームズにはまり、赤毛のアンにはまり、、、やがて文学や哲学にはまりました。そして今また子どもの本にはまっています。子どもの本には生きる知恵や物事の原理や真理がつまっています。

さて、『子どもの本だより』の話にもどります。巻頭の編集部の上村令さんの信念の言葉が素敵です。「本は時を越えて残り、必要な人に届く」ぜひ、こちらも読んでみてください。
いい本との出会いがありますように!


掲載記事巻頭
掲載記事「私と子どもの本』

こどものとも 2020年3月号『ちいさなふたりの いえさがし』絵本原画展


 刊行を記念してこの絵本のはじめての原画展を企画して頂きました。発想から約10年ようやく絵本になった軌跡(奇跡)を取材の映像をお見せしながらお話します。ピカピカのこどものとも3月号を手に、美味しいお茶とお菓子を頂きながら、ちいさなちいさなおじいさんとおばあさんの旅を楽しみませんか。お気軽にご参加ください。

2020.2『ちいさなふたり』*原画展ちらし1.jpg

「くるみのなかには』絵本原画展 @絵本のこたち(京都)


 『くるみのなかには』の原画がはじめて関東を離れ京都で展示されます!京都にもくるみの木はあるのでしょうか?くるみのお菓子は?くるみを使った遊びは?想像はひろがります。くるみの思い出をぜひアンケートボックスに入れてください。読むのを楽しみにしています。どうぞよろしくお願い致します。



こたち.jpeg

あけましておめでとうございます。





 あけましておめでとうございます。
2017年に『くるみのなかには』(講談社)が出版されて以来、原画展が7会場で開催されました。原画展ではたくさんの方に絵本を知って頂くチャンスを頂きました。また、多くの書店員さんや司書さんから新聞、雑誌等でご紹介して頂きました。有り難く嬉しいことがたくさんありました。ありがとうございました。

今年は原画展がはじめて関東を離れ、京都の絵本専門店「絵本のこたち」で2月7日から開催予定です。素敵なDMも作って頂きました。
また、時を同じく『くるみのなかには』の1ページから生まれた『ちいさなふたりの いえさがし』(福音館書店)もこどものとも2020年3月号で刊行されます。(2月3日刊行予定)
こちらの刊行記念原画展も2月5日から大田区の児童書専門店「ティールグリーン・ジード・ヴィレッジ」で開催されます。

その他、新しい紙芝居や楽しい蜘蛛の絵本が夏のはじめに刊行されます。忙しい日々が続きますが、苦しみながら楽しみながら変化を恐れず一つ一つ心をこめて創作したいと考えています。今年もどうぞよろしくお願い致します。

こどものとも 2020年3月号『ちいさなふたりの いえさがし』(福音館書店)校了!





 とうとう校了となりました!あとは刷りあがりを待つばかり。くるみの中に住んでいたちいさなちいさなおじいさんとおばあさんが、新しい家を探しに旅に出ます。さて、ふたりはどんな家を見つけるでしょう。『くるみのなかには』(講談社)の1ページから生まれた物語。お楽しみに!

今年の影絵の会 @ティールグリーン・イン・シードヴィレッジ(大田区)





 今年もろうそく一本による影絵を上映することができました。演目は砂糖ネズミときょうだいネズミ」(『クリスマスのりんご』福音館書店より)と「ヨリンデとヨリンゲル」(グリムの昔話より)。10年前にドイツ滞在中にシュタイナー学校のバザーで購入した手作りの影絵セット。木枠に厚手のトレーシングペーパーが貼られた簡単な作りでした。説明書もついていなかったので、どうやって影絵を上映したらいいかさっぱりわかりませんでした。それでもなんとか手探りで影絵を創作し、毎年12月の第三日曜日に上映しています。今年は店主の種村さんが蜜蝋ろうそくの芯が太いものを用意してくれました。すると、より影は濃く光はあたたかく明るく映しだされるようになりました。ろうそくの光はゆらぎがあるので空気を感じます。影絵がまるで生きているように思えてくるのです。多賀京子さんの語りもますます妖艶になって、不思議な物語の世界に誘われます。毎年1日2回しか上映しないので、見られる人数も限られてしまいますが、もし、興味のある方はぜひ来年の会に申し込みください。
影絵は影だけの絵。とても素朴で簡素な絵だけに、見る人のイメージする力を豊かにします。それはカラフルなテレビやゲームとも違います。7年前から毎年来てくれる子どもたち。子どもたちの成長を見るのもとても楽しみな1日です。

『くるみのなかには』(たかおゆうこ)絵本原画展 @えほんやさん(三島)





 11月22日(金)から12月18日(水)まで三島のえほんやさんにて『くるみのなかには』(たかおゆうこ)絵本原画展が開催されます。えほんやさんは、昨年の10月にクラウドファンディングの力をかりて開店したばかりのできたてほやほやの絵本専門店。代表は絵本作家のえがしらみちこさん、店主は妹さんの福江寛子さん。すごいなあ、若い方なのにお店を立ち上げてしまうなんて、男前だわあ、と思っていました。昨年の冬、縁あって三島に行った時に訪れてみました。店内はアンティークなウインドウを生かしておしゃれで素敵な空間です。えがしらさんの絵本はもちろんいろいろな絵本がありました。若いお母さんたちが子育ての合間にほっと一息できるお店になりそうだなあと思いました。

そして、ブログを読んでいたら発見!昨年の開店前の9月29日のブログ。未完成のお店のウインドウになんと『くるみのなかには』が飾ってありました!こちら
そんな時からこの絵本を見て頂いていたのですね。感慨深く思いました。
今回は原画展開催中の24日(日)にトークイベントもあります。トークイベントには絵本作家志望のとっても若い方も来られるとか。それでは私がいかに回り道をして絵本を作ることになったのか初公開したいと思います。どうぞお楽しみに!

『プリンちゃん』絵本原画展@白岡市立図書館でのご報告




 白岡市立図書館での展示も無事終了。来場者数は1500人を超えるとか超えないとか。みなさん、遠くから近くからありがとうございました!

今回は『プリンちゃん』の原画に加えて、なかがわちひろさんのミニラフや原稿、試作白黒ラフ、カラーラフ、資料、私がプリンちゃんを描く時に使う絵の具、専用パレットや水入れなども公開。プリンちゃんの動画を作った時のクレイでできたプリンちゃんやお菓子の家の模型も。そして、いちごくらぶさんが作った伝統工芸のように美しいプリンちゃん布絵本なども展示されました。

絵だけでなく、立体模型や布絵本があったせいでしょうか。投書箱には大人だけでなく、たくさんの子供達からのお手紙も入っていました。どのお手紙にもプリンちゃんへの愛がたくさんつまっていましたが、なかでも私のハートをズキューンと射止めた手紙はKちゃんからの手紙。
「わたしは、えがかくことがすきです。でもここにきて あなたみたいにじょうずにかけるようになれるようになりたいです。」あなたみたいに…いいなあ、ストレートで!
「うん、きっとなれるから たくさんかいてごらん!」と地球の真ん中で叫びたい。
開催中に何度も見に来ている女の子もいて、公共施設で原画展を開催する喜びと意義を感じました。お世話になった図書館のみなさん、お手伝い頂いたボランティアのみなさん、ありがとうございました。

「プリンちゃんのハロウィン」@ティールグリーン・イン・シードヴィレッジ




 10月20日(日)大田区のティールグリーンさんで「プリンちゃんのハロウィン」絵本原画展にあわせてプリンちゃんのハロウィンイベントが催されました。定員を上回るたくさんの親子さんが仮装して参加。プリンちゃんハロウィンバッグを作り、プリンちゃんダンスを踊り、ご近所さんの家々をみんなで訪れ「トリック オア トリート、お菓子くれなきゃいたずれするぞ」とお菓子や果物や飲み物を頂きました。それぞれ工夫して作ったバッグいっぱいにそれらを詰め込みご満悦の子どもたち。それを愛おしそうに眺める親御さんたち。見ていてとてもHAPPYな気持ちになりました。

子どもたちが本当に集まる児童書専門店ティールグリーン。それは店主の種村さんが常に子どもたちやお客様に声をかけているからでしょう。訪れる度にこんな本屋さんが地域に一つでもあったらと思わずにいられません。

ご近所さんたちからお菓子をもらう時に一人の方が「みんなね、いい大人になるんだよ!」と子どもたちに声をかけていて、なんだかとてもしみじみとしてしまいました。私たちの願いはこの言葉に集約されているのかもしれません。

サプライズであちらこちらから仮装して応援しにきてくれたみなさん、ありがとうございました! 引き続き原画展は11月3日(日)まで開催しています。秘密の写真はこちら

10月23日(水)18時より物語の名手ルーマー・ゴッデンの魅力を語る @教文館ナルニア国にて(銀座)




 はじめて挿絵を描かせて頂いたのがルーマー・ゴッデンの『ねずみの家』。以来『帰ってきた船乗り人形』『ポケットのなかのジェーン』『ゆうえんちのわたあめちゃん』『クリスマスの女の子』『ふしぎなようせい人形』と描かせて頂いています。ゴッデンは私が小さい頃、図書館で何回も借りた『人形の家』の作者でもあります。

ゴッデンは小さな人形やものたち、動物たち、ものづくりを通して、様々なことを問いかけます。そしてそれに関わる子どもたちが迷いながら間違いながらも大きく成長していく様を描きます。ぜひ、子どもたちや子どもの本に関わる方にゴッデンを読んで頂きたくてこのお話を引き受けました。

今回は翻訳者の久慈美貴さんといっしょにゴッデンの魅力についてお話します。私は挿絵がどうやって立ち上がっていったのか、取材や実際にやったことなど面白いことをお話したいと考えています。申し込みはこちらまで。
チラシ

たかおゆうこ絵本原画展『くるみのなかには』@うみべのえほんやツバメ号ギャラリー




たかおゆうこ絵本原画展『くるみのなかには』(講談社)
2019年9月6日(金)〜10月29日(火)
うみべのえほんやつばめ号 2階 ギャラリー(横須賀 津久井浜)

9月29日(日)14:00~15:30 たかおゆうこギャラリートーク
定員 20名 参加費 1000円
(お茶・くるみを使ったお菓子付き)

絵本『くるみのなかには』の制作についてお話します。お茶の合間にくるみを使ったプチ工作あり。みなさんと絵本についてお話できるのを楽しみにしています!

チラシ





プリンちゃん絵本原画展!






今秋はプリンちゃんの絵本原画展が次の三会場であります!

青猫書房(赤羽
おかしのくにの『プリンちゃん』絵本原画展 9月18日(水)〜10月7日(月)
『プリンちゃん』シリーズ5冊から3場面ずつ絵を選んで15枚の原画が展示されています。 
9月21日(土)14:00~15:30 『プリンちゃん』とあそぼう!(きせかえダンスをするよ!)
定員 20名  
申し込み・問い合わせ先

ティール・グリーン・シードヴィレッジ (大田区)
『プリンちゃんのハロウィン』絵本原画展 10月9日(水)〜11月3日(日・祝)
『プリンちゃんのハロウィン』の全原画が展示されています。最近、原画+P.Cで絵を描くことも多くなりました。出来上がった絵本と原画との違いも楽しんで頂けたら幸いです。

10月20日(日)「プリンちゃんとハロウィン祭りをしましょう!」13:30~15:00
定員 20名 参加費 500円
仮装参加大歓迎!プリンちゃんハロウィンバッグを作ってお菓子をもらいます。
申し込み・問い合わせ先

白岡市立図書館(埼玉県)
『プリンちゃん』絵本原画展 10月22日(火)〜11月4日(月)
絵本の原画と関連資料、しらおかいちごくらぶ製作の布の絵本『プリンちゃん」などを展示します。
10月27日(日)「プリンちゃんとあそぼう!」10:00~11:00
        定員 親子30名 参加費 100円

作家トーク会 14:00~15:00
        定員 100名 無料
チラシ
申し込み・問い合わせ先


「ちいさなふたりのいえさがし』こどものとも 2020年 3月号





 来年2月に出るこどものとも3月号『ちいさなふたりのいえさがし』の絵がようやくようやく形になってきました✨くるみの家に住んでいたちいさなおじいさんとおばあさんが新しい家を探す旅に出ます。いちごの家、スイカの家、、、さて、最終的にどんな家に落ち着くかは見てのお楽しみ。
昔話のようなお話を作りたいと長い間アイデアを温めてきました。『くるみのなかには』(講談社)と同時進行で生まれた物語。これから絵のつめに入ります。9月末に絵の完成を目指しています。

蛍のひかり





 ここ3年毎年6月になると蛍を見に津久井浜に行きます。
縁あって蛍の自生地だった山里を保護している津久井自然を守る会の三澤幸子さんに案内をしてもらい特別に見せて頂いています。三澤さんは武山の山中で不法投棄を発見。「このままでいいのか。何かできないか」―と、地域の住民8人で発足したのが、津久井の自然を守る会のはじまりです。毎月届く会報には、草取りやゴミ掃除、湿地を生かした水田の様子が綴られています。蛍を復活させるまでは大変な努力をされたと聞きました。
懐中電灯に長靴、長袖を着てアップダウンの山道を15分。そこは本当に真っ暗なところ。でも闇が深くなるにつれて蛍が舞うのです。草むらには平家蛍がチカチカ、山間には源氏蛍がすーと光ります。その光の優しいこと!呼吸をしているように強弱があります。今年はカエルの鳴き声にあわせて光っているようにも感じました。夜空よりも黒い山間の森に舞う蛍はまるで星のように見えます。昔々、満点の星が輝く夜空の下では蛍はどんな風に見えたのでしょう。小鳥が夜明け前に盛んに囀るように蛍も空が本当に真っ暗になる前が一番光るそうです。
湿地にはハンノキ。ハンノキにはミドリシジミという蝶々。綺麗な水辺、高い木と低い木のある森、飛び回れる広くて暗い空間が蛍には必要だと知りました。毎年、ホタルのひかりを見るたびに、どうかこの地球からこの美しい光景が失われることがありませんようにと祈らずにいられません。そして、いつかこの瞬間を絵本の一ページにしたいと考えています。

紙芝居とこどものとも




 新しいことに挑戦しています。
一つは「紙芝居」の絵。パン屋さんのお話です。保育園で実際に紙芝居の様子を観察するチャンスを何回も頂きました。子どもたちの生き生きとした様子は本当に感動的。演者が「はい、パンどーぞ!」とエアパンを渡すと、みんな本当に嬉しそうに美味しそうにパクパクと食べるのです。その様の可愛らしいこと!美味しそうなパンをたくさん描くぞーと、子どもたちからパワーをたくさん頂きました。

そしてその日、編集者さんから『ちっちゃいこえ』(童心社)という紙芝居を演じてもらいました。アーサー・ビナードさん脚本、絵は丸木俊・丸木位里さん作『原爆の図』から切り取り、7年もかけて創作した紙芝居です。
紙芝居ってすごい!こんなこともできるのかと衝撃的でした。山となったボツ原稿、試作品が詰め込まれた箱の中もちらっと見せてもらい、その労力に感服いたしました。
放射能の問題は今や広島や長崎だけにはとどまりません。この紙芝居があちらこちらで演じられることを願わずにいられませんでした。子どもたちの紙芝居を喜ぶ様子といい紙芝居の無限の可能性を感じた1日でした。

もう一つ挑戦しているのが「こどものとも」年長版3月号。
くるみの中に住んでいる小さなおじいさんとおばあさんのお話を描いています。このお話は『くるみのなかには』(講談社)の構想中にできたお話です。かこさとしさんの絵本『ちいさなちいさなものがたり』(偕成社 絶版)のあとがきにこんな言葉があります。
こどもの目から見ると、机や扉や窓や乗り物など、みんな高くて大きくて手がとどかず、恐ろしいものに映ります。子どもに適した大きさや逆に小さいものに出会うと。親しんだりいつくしむ心をのばし、積極さや勇気をもつようになります。小型の模型や意のままになる玩具が、子どもに喜ばれ、成長に大きな役割をもつ理由がここにありま
なんて的を得た素敵な言葉でしょう。この言葉を胸に抱いてちいさなちいさなおじいさんとおばあさんを描いています。


「ひとつぶの魔法」 絵本原画展 絵本美術館 森のおうち @長野県安曇野





4月12日(金)から7月2日(火)まで「ひとつぶの魔法」というテーマの元に4冊の絵本の原画が展示されます。その一冊に選ばれたのが『くるみのなかには』(講談社)。全原画が展示されます。絵本創作にあたってくるみの木の取材で何回も訪れた長野県で原画展があるのは私にとってとても感慨深いことです。実は長野は私の母が生まれた里でもあり、子どもの頃祖母から送ったもらったくるみがこの絵本の源泉です。
そして、私の絵本『さんびきのこねずみとガラスのほし』(徳間書店)の舞台となる街のイメージソースが安曇野なのです。安曇野にはガラス工房もあり、そこで働くガラス作家さんに問い合わせたり絵本の中に出てくるガラクタ置き場を探し街を彷徨ったりもしました。
安曇野は平野の向こうに見える山々が実に雄大で美しく、山脈から流れてくる水流のせせらぎが街のあちらこちらから聞こえてきます。森の中の美術館の近くにも小さな川が流れていて、静寂と水の流れるいい音が。くるみの音に耳をすませる静かなひとときはいかがでしょう。近くに いわさきちひろ美術館もあります。新緑の季節にぜひお出かけください。チラシはこちら

たかおゆうこ絵本原画展『プリンちゃん』から『くるみのなかには』までありがとうございました!





3月24日のトークイベントにはたくさんの方に来て頂き、絵本の作り方や絵本にまつわるエピソードなどお話させて頂きました。とにかくびっくりしたのは来て頂いた方に絵本をたくさん買って頂いたことでした。オリジナルの小さな絵も完売でした。はじめての千葉遠征に不安がありましたが、みなさんから絵本に対する熱い思いを感じました。本は不思議です。いろいろな人と多くを語らなくても繋がることができます。あなたのことは何も知らないけどこの本が好きなのは一緒!という思いで。くるみのエピソードアンケートもたくさん頂きました。みなさんからお手紙を頂いたようで嬉しいです。ありがとうございました!またみなさんに会える日を楽しみにしています。

たかおゆうこ絵本原画展『プリンちゃん』から『くるみのなかには』まで




3月21日(木・祝)〜4月2日(火)千葉県柏市にある”ふくろう”がいる絵本児童書専門店ハックルベリーブックスさんで「たかおゆうこ絵本原画展」が開催されます。ハックルベリーの店主奥山恵さんはご自身も児童文学の評論書『<物語>のゆらぎ』や短歌集『窓辺のふくろう』なども出版されている方です。
今回は奥山さんの希望で『くるみのなかには』(講談社)の全原画に加えて『プリンちゃん』シリーズ(理論社)や『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』(福音館書店)『ねばらねばなっとう』(ひかりのくに)『こいのぼりくんのさんぽ』(ほるぷ出版)『雨がしくしくふったひは』(講談社)『池のほとりのなかまたち』『ふしぎなようせい人形』(徳間書店)の中からも原画を数点、創作のために作った模型やフェルトで作った人形、資料として集めたもの、ラフなども展示する予定です。
そして、3月24日14‥00より奥山さんとギャラリートークをします!さて、私の画作の謎解きを期待して、どんな鋭い質問がとびだすやら…楽しみのような怖いような今からドキドキしています。申し込みはこちらまで。通常営業は13時〜18時(水)定休です。

テレビ朝日 2月23日(土) 9:55〜10:00「世界が愛した絵本」『くるみのなかには』




嬉しいお知らせが届きました。テレビ朝日「世界が愛した絵本」の放送日が決まりました。

『くるみのなかには』(講談社)
2019年2月23日(土)9:55〜10:00

どんな風に紹介されるのでしょう。ドキドキワクワク💓楽しみです。

おめでとう!㊗️『くるみのなかには』





書店員さんが選ぶMOE絵本屋さん大賞15位に選ばれました。
応援してくださった書店員さん、絵本屋さんの皆さん、ありがとうございました!

早速地元の蔦屋書店さんでも特集コーナーを見つけてしまいました。嬉しいです。

私が知らない絵本もたくさんエントリーしていて、この賞がなければ出会わない絵本もあり、こんな風に絵本業界を盛り上げてくれて有難い大賞だと思います。

でも、エントリーしなくてもいい絵本はたくさんあります。ちなみに私が同じ年に出した『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』福音館書店も負けず劣らずいい本だと私は思っています。たくさんの子供達に読んで見てもらえたらいいなあと願っています。

新刊でないと本屋さんから消えてしまうこのご時世。『くるみのなかには』がロングセラーになるといいなあと願っていました。そんな風に思っていたら、、、そんな気持ちがみなさんに伝わるのでしょうか。原画展のたくさんのお誘いがあります。今年は各地で『くるみのなかには』の原画展が開催されます。また詳しいことが決まりましたらお知らせさせてください。

あけましておめでとうございます。




あけましておめでとうございます。

今年のお仕事のスタートは、はじめての『こどものとも」(福音館書店)!ちいさなちいさなおじいさんとおばあさんのお話を作りました。年長版で来年3月に刊行予定です。くるみも出てきます。そのために昨年長野県に3度ほど取材にも行きました。いよいよとりかかることにワクワクしています。

紙芝居にも初挑戦します。そして、絵本の絵。新しい絵本も。これがなかなか難しい。何冊出しても、サイコロゲームの振り出しに戻る、というような具合に試行錯誤し苦しみます。

今年もいつもの神社にパンパンと感謝をこめてお参りをしました。おみくじを引いたら、福銭に茄子のお守りを授かりました。茄子。茄子の花は咲けば必ず実を結ぶことから身を成し大成すると云われる縁起物だそうです。じゃあ、ボケナスって何?とググってみたら、、、茄子は環境が良すぎると実をつけないそうです。そうか、日々の苦しみも無駄ではないのね、と大事にお守りをお財布にしまいました。どうぞ今年もよろしくお願い致します。

ありがとうございました!原画展@ティールグリーン・イン ・シードヴィレッジ






 『くるみのなかには』原画展が26日で終了となりました。お店に置かれていたアンケートボックスを開けたら、みなさんからのメッセージがたくさんたくさんつまっていて感激しました。絵本の感想はもちろん、くるみの思い出やりすの思い出(笑)などがいろいろ綴ってありました。どれもこれも読んでいて幸せな気持ちになりました。くるみはなぜか印象的でみなさんの心に残っていることが多いように思います。くるみが縁で出会った人たちを大事にしたいとあらためて思いました。

原画展を!と一番に声をかけてくれたティール・グリーンの店主、種村由美子さん。大変お世話になりました。国分寺にある胡桃堂喫茶店のヨシマデザインさんからは素敵なくるみの小物をたくさん提供して頂きました。ありがとうございました。そして、ご来場頂いたみなさん、ありがとうございました!
来年は千葉、安曇野、横須賀、三島の4箇所で『くるみのなかには』の原画展が開催予定です。なぜかこの絵本の原画がモテモテです。原画展を通してみなさんにこの絵本『くるみのなかには』を知って頂けたらと思います。どうぞよろしくお願い致します。

ろうそく一本による影絵 @ティールグリーン・イン ・シードヴィレッジ





 今年で6回目を迎えた影絵上映会。4歳から毎年いらっしゃるお子さんもいて今年は10歳!話しかけるとちょっと照れ臭そうにしている様子は微笑ましいかぎりです。

今年の演目は『ちいさなろば』『くるみのなかには』多賀京子さんのベルベットボイスはいつ聴いてもうっとりします。はじめて自分の絵本を影絵にしてみました。いろいろな発見がありました。これはいつか絵本に活かせたらと思います。

それにしてもロウソクの炎は見つめているとほっとします。自分の呼吸が感じられて時がゆっくり過ぎていくように感じます。大人たちもしゅーんと小さな子どもに戻って影絵を見ているような空気。〇〇さんが〇〇ちゃんになって見ている…暗闇のせいでしょうか、微笑。そういえばプラネタリウムを見ている時もそんな風に感じます。幸せなひとときです。

無事に終えることができてほっとしています。お集まりのみなさん、寒い中ありがとうございました!

『くるみのなかには』を語る。@ティールグリーン・イン ・シードヴィレッジ





『くるみのなかには』を語るトークイベントにたくさんの方に参加して頂けました。『くるみのなかには』がどんな風に立ち上がっていったのかを時間をさかのぼってお話しました。

子どもの頃のくるみを割る音の記憶、世界の昔話を読んで育ったこと、異国のFM放送に耳をすます男性の記事、ドイツでの生活、編集者との出会い、くるみの木との出会い、くるみ博士との出会い、くるみを植えて育てたこと…。
たくさんのことが繋がって一冊の絵本になったこと。制作するにあたって最大に悩んだことは、どこまで書くか、どこを描かないかであったこと。
この絵本が本当にみなさんに受け入れてもらえるかどうかとても不安だったこと。共鳴するようにたくさんの方々から感想を頂いたこともお話させて頂きました。

遠方から来てくださった方々、くるみが縁で知り合った方々、親子で参加してくれた方々、古くからの友人たち、図書館の司書さん、編集者の方々、児童文学作家の田部智子さん、画家の平澤朋子さん、絵本作家のえがしらみちこさんにも来て頂き恐縮致しました。聞いて頂きありがとうございました。
写真はこの会のために特別に作って頂いたくるみのガナッシュ。とても美味しかったです。

私のお話によって『くるみのなかには』をますます好きになって頂けたら幸いです。

りすのはりさし『くるみのなかには』絵を読む。




 絵本『くるみのなかには』には「りすのはりさし」が登場します。それはどんぐりの帽子で作られた小さな小さなもの。先日、それを実際に作ってプレゼントしてくれた方がいました。その方は自人も絵を描かれる方です。さすが、それは見れば見るほど絵本にでてくる「りすのはりさし」にそっくりでした。
嬉しくて嬉しくて、帰ってから早速家人に見せました。「これ!見て!」ところが、それが『くるみのなかには』に登場する「りすのはりさし」だとわかってくれたのは、、、3人のうち、、、なんとたったの1人でした。衝撃。「家族ってちっとも解っていない…」と言いたいところでしたが、ぐっと堪えました。
りすが小さなはりさしに刺してある針を手にとり、蜘蛛の巣の糸のように細い糸を針に通し、ちくちく針仕事をする、そんなところまで想像した人だけが絵を覚えているのかもしれません。
プレゼントしてくれた方が、絵本を十分楽しんでくれたことがあらためて伝わってきました。絵本は絵を読み楽しむ本です。ざっと見るだけではつまらないです。描かれている絵をじっくり見て、頭の中で動かして楽しんでもらえたら幸いです。

『くるみのなかには』絵本原画展 トークイベント 影絵 @ティール・グリーン in seed village





 『くるみのなかには』絵本原画展を11月28日(水)から12月26(水)まで開催します。トークイベントや影絵上映もありますので、こちらで申し込みを受付中です。12月2日は『くるみのなかには」がどうやって一冊の絵本になっていったのかをお話する予定です。12月16日は毎年上映してきました「ろうそく1本で映す影絵」。今年で6回目になりました。演目は『ちいさなろば』『くるみのなかには』。『くるみのなかには」を影絵にするとどんな風になるのでしょう。私もわくわくドキドキしています。お子さん大歓迎! 在廊予定(変更可能性あり) 12/2(日)12/9(日) 12/16(日)

妖精のたべもの




 「『じゃあ、ようせいは、なにをたべていきていくの?』『雪のアイスクリーム』ちょうどそとは、雪でした。『それから、ひいらぎの実のやきりんごと、野イバラの実をとってたべるの』…エリザベスは、おちついたものでした。」
エリザベスは4歳の女の子。4人兄妹の末っ子です。何をしてもダメダメで、いつも家族にしかられてばかり。クリスマスの日、大切な大おばあさんへのプレゼントも台無しにしてしまいます。大おばあさんはエリザベスに、お守りとしてクリスマスツリーの妖精人形を 預けます。エリザベスは、妖精は何を食べるのだろう?どんなところに住んでいるんだろう?と想像力をふくらまして一生懸命妖精人形のお世話をします。お世話をしていくうちにだんだん手先が器用になり…。
今、そんなお話の挿絵に取り組んでいます。ゴッデンのお話の主人公は常に弱者。泣き虫の女の子が人形のお世話をしながら変身していく様は気持ちよいこと!そしてお話には季節の草花を使った人形遊びがいっぱい。やなぎの芽のパフ、クリスマスローズの花びらの便箋、モミのこえだのほうき、金蓮花の葉の日傘、ひなげしの人形等々、、、。このお話を小さい頃に読んでいたらきっとエリザベスの真似をしたことでしょう。今だってしちゃうかも…。『ポケットのジェーン』『ゆうえんちのわたあめちゃん』『クリスマスの女の子』(徳間書店)に続くゴッデンの4つの人形の最後のお話。来年の1月に刊行予定です。

『プリンちゃんのハロウィン』@神保町ブックハウスカフェ




 『プリンちゃんのハロウィン』刊行を記念して、トリック・オア・トリート!」でお菓子をもらうイベントを開催。プリンちゃんのきせかえセットを使ってお面やマントを作りました。赤ちゃんから小学生、素敵な大人達も参加してくださり、とても楽しいひとときを過ごしました。はじめてのハロウィンの子供たちも多かったようです。お菓子をもらえるって楽しいですよね!
私はお菓子や果物のカラフルな色合いが大好きです。プリンちゃんの世界は色を自由に使えるお菓子のファンタジーの世界。常に心がけていることは色を単色で塗らないこと。例えば赤なら青を混ぜたり黄色を混ぜたりして赤の中にも変化をもたせています。黄色のプリンちゃんの中にも薄い黄色、オレンジ色に近い黄色…様々な黄色があります。カラフルなプリンちゃんシリーズで色の多様さを楽しんで頂けたら幸いです。ちなみに今回の『プリンちゃんのハロウィン』は光と暗闇の美しさにこだわりました。
理論社H.Pにてプリンちゃんのへやというコーナーがあり、きせかえプリンちゃんを無料でダウンロードできます。厚紙に貼っていろいろな組み合わせを何回も楽しんでいるお子さんもいるそうです。プリンちゃんのへや

くるみの収穫のお手伝いをしました!




 国分寺の胡桃堂喫茶店のみなさんと一緒に東御市にあるサンファームとうみさんのくるみ林のくるみの収穫をお手伝いしました。大きなビニールシートを広げて長い竹竿でパシパシと枝を叩くとパラパラ、パラパラとたくさんのくるみが落ちてきます。その様子は私が絵本で描いたとおりで嬉しくなりました。そしてそのくるみのみずみずしいこと!みずみずしいくるみというのは変な表現かもしれませんが、命の喜びに輝いていました。それを完全に乾燥させると売っている乾いたくるみの色になり、その輝きは内に秘められます。くるみのことを何も知らなかったけど、絵本をつくるためにずいぶん詳しくなりました。それでも、やっぱりくるみを見ているとふつふつと不思議な気持ちがしてくるのです。何か大切なものを守っているような知らない世界を抱えているような…。お昼に美味しいくるみおはぎとお蕎麦を食べました。りんごの木も真っ赤な可愛い実をたくさん実らせていました。田んぼは黄金色。実りの秋です。

『くるみのなかには』小学館児童出版文化書の候補作に




『くるみのなかには』悔しくも大賞をのがしましたが、2017年の絵本ベスト7冊に選ばれたことは嬉しいことです。精細はこちらです。

『プリンちゃんのハロウィン』(理論社)いよいよ刊行!




 シリーズ5冊目『プリンちゃんのハロウィン』(理論社)が刊行となりました。このシリーズがはじまった時から描いてみたかったハロウィンというテーマ。だってプリンちゃんってお菓子の国のお話ですもの。絶対にぴったり!と思っていました。そしてシリーズの打ち切りを宣言していた文のなかがわさんに突然天からの啓示がやってきて物語の構想がまとまり、この度の刊行となりました。出版のお祝いの乾杯は赤羽のプリンの美味しいお店で。今回ははじめてプリンちゃんの楽しいお友達が出てきます。ドーナツくんのおどけたユーモラスな感じ、マシュマロちゃんの愛らしさ、おばけちゃんの寂しさや嬉しさが伝わうようなキャラクターづくりに努めました。そして夕暮れから暗闇までのシーンの美しさを追求したつもりです。それから、アメリカ滞在中に体験したハロウィンの空気感をお伝えできたらいいなあ、なんて。私の子育てはアメリカで始まりました。その時に近所のアメリカの方々にとっても助けてもらったのです。一人でベビーカーをひいて散歩をしているだけで近所の方達に声をかけられ家に招かれました。いっしょに仮装してお菓子をくばったりもらったりした思い出は忘れることができません。ハロウィンは人と繋がることで楽しさが倍増するんです。みなさんがハロウィンというお祭りを通じて楽しい時間を共有できますように!

『くるみのなかには』(講談社)重版出来となりました!




 『くるみのなかには』(講談社)が重版出来となりました!読んだ感想をたくさんの方から様々な方法で頂きました。北海道の小学生のみなさん、先生、書店員さん、編集者さん…この本を好きになって頂いたみなさんのおかげでこの絵本は生きています。絵本を作るためにくるみ博士から頂いたくるみが芽を出し、ぐんぐんと育っています。私たちの心に想像力がどんどん広がって豊かな気持ちになれますように。困難に負けず輝く未来を空想できますように。これからもどうぞよろしくお願い致します。

「絵本ブックエンド2018」(朔北社)特集 次世代に伝えたい絵本2017年に『くるみのなかには』(講談社)が掲載されました!




 『絵本BOOKEND2018』(朔北社)にて『くるみのなかには』(講談社)が次世代に伝えたい絵本2017の一冊に選ばれました。選者の一人、神戸幼年学園付属絵本図書館の辻本順子さんの言葉が響きます。「想像力は心の土壌を耕す。豊かな大地に再び命を繋ぐべく芽吹いたくるみの木に生の喜びが満ちている」「絵本らしい絵本。『次は何かな』『なかに何が入っているのかな」と想像しながらページをめくる楽しさがある」(京都女子大学、今田由香さん)数ある絵本の中から見つけて頂いて嬉しいです。ありがとうございます。絵本に特化した年に一回のとても貴重な読み応えのある機関紙です。掲載ページはこちら

青森ねぶた祭り2018。台上げ




 幸運にもねぶた祭りの台上げに遭遇しました。台上げとは作った巨大なねぶたを台車に乗せる大詰めの作業です。男衆が大勢で掛け声とともに持ち上げます。その作業の迫力に、昼間見ても美しいねぶたの色合いに惚れ惚れと見とれました。絵から立体にしていく過程を会場で見学しました。ねぶた祭りのこと、全く知りませんでしたが、とても惹かれました。ねぶた祭りの最後の夜は、ねぶたを海に浮かべて花火をあげるそうです。いつか見に行きぞー!

青森でプリンちゃんイベント。本で遊ぼう こどもワールド。



 東北の日販さんに招かれて青森で着せ替えプリンちゃんのイベントとサイン会がありました。精細はこちら。

『ポケットのなかのジェーン』(徳間書店)




 物語の名手、ルーマー・ゴッデンの名作を装いも新たに復刊です。『ポケットのなかのジェーン』(徳間書店)の装画を担当させて頂きました。子どもの頃読んだ本の中で忘れられない本の一冊がゴッデンの『人形の家』。堀内誠一さんの挿絵が大好きで何回も何回も図書館で借りました。私が子どもの本の世界に入ったきっかけもゴッデン。編集者Yさんから声をかけられ最初に挑んだ挿絵がゴッデンの『ねずみの家』(徳間書店)でした。最初に渡された原稿には作者名はあらず。「どうだった?」と編集者Yさんに聞かれ「うん、昔すごく好きだった『人形の家』という本を思い出したよ』編集者Y「ピンポーン!その作者です!」その時の嬉しかったこと。時間をこえて、子どもの頃大好きだった作者の物語に絵を添えられるなんて。幸せとともに身が引き締まる思いがしたのが昨日のようです。

ノートルダム修道院のくるみの木。




 縁あって調布のノートルダム修道院のくるみの木を見に行ってきました。建物の改修工事で切られてしまう、くるみが実っている姿を見る最後のチャンスということで連絡を頂きました。お庭の門をあけるとそこは別世界!『秘密の花園』を思い出しました。そして、東京であんなに立派なカシグルミの木を見たのははじめてでした。地下水が豊かだからでしょう。たわわに実っている実の大きなこと!こんな立派な木が切られてしまうなんて…。喜びもつかの間悲しい気持ちになりました。案内して頂いたお部屋からお庭が見渡せました。そこからの眺めがまた素敵で『くるみのなかから』といっしょに写真を撮りました。さて、家に帰ってからお知らせを読みました。どうやらくるみの木は切らずにすみそうだと建築家の方から夕方に連絡があったと。ああ、本当に良かった!

こどものとも6月号 年中向き 絵本のたのしみ『こどものころに出会った本』





こどものとも 年中向きの小冊子『絵本のたのしみ』に「こどものころに出会った本」ということで二つの小さな図鑑にまつわる体験を書きました。私はかなり生き物おたくな子どもでした…。原稿はこちら

『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』(福音館書店)を創作するあたってインスピレーションを受けた本のご紹介。




 ここのところトークベントでは私が絵本を創作するにあたって影響を受けた本もご紹介しています。『チュウとチイのあおいやねのひみつき』を読まれた方から「懐かしい気持ちになった」「いっきに子供時代の空気を思い出した」という感想をよく頂いていて、先日その理由を自分の古いメモ書きから発見しました。工藤直子さんの詩です。一部をご紹介させてください。『ひとはみな みえないポケットに こどものころに みた 空の ひとひらを ハンカチのように おりたたんで 入れているんじゃなかろうか…「こどものじかん」というのは 「人間」のじかんを はるかに 超えて ひろがっているようにおもう 生まれるまえからあって 死んだあとまで つづいているようにおもう」『こどものころにみた空は』(理論社)より ぜひ、読んでみてください。

トークイベント『チュウとチイが生まれるまで。絵本創作の秘話』要予約 @うみべのえほんや ツバメ号(横須賀 津久井浜)




 作った絵本については、読んで見てもらうことが一番だと思っていました。でも、機会を頂き、語ることを今年から始めてみると、思わぬ収穫もあります。今後の私の絵本づくりを支えてくれるような素敵な言葉を直接頂いたり、考えなければいけないことを提案されたり、一緒に考えたり…。結構面白いなあ。。。
高校時代の懐かしい友人達が来てくれたり、絵本作家の方や編集者さんが声をかけてくださったり、ありがとうございました。おかげさまで楽しい和やかな会となりました。

6月17日(日)14:00〜15:30 トークイベント『チュウとチイが生まれるまで。絵本創作の秘話』要予約 @うみべのえほんや ツバメ号(横須賀 津久井浜




 店主の伊東ひろみさんと対談形式で『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』ができるまでをお話します。10冊以上に及ぶラフを経てどのように構築されていったのか、何が変わっていったのかをみなさんと雑談しながらお話できたらいいな、と考えています。ちなみにこのフェルトで作ったチュウとチイもご紹介します。お申し込みはこちらでご確認ください。

5月27日(日)14:00〜15:30ワークショップ『パステルを使って空のポストカードを作ろう!』要予約 @うみべのえほんや ツバメ号(横須賀 津久井浜)




 昨日はうみべのえほんやツバメ号さんでの原画展の中(7月3日まで)、パステルを使って空を描くワークショップ開催しました。「青空」と「夕焼け空」の2種類の空を描きました。全員はじめてパステルを使う人ばかり!真剣で無心に取り組む大人たちに混じってお子さん達も負けじと参加。ハート型の雲、優しい夕焼け空…素敵な空の絵がたくさんできました。同じ画材、同じやり方、同じ時間の中で絵を描いてもできた絵はみんな違っています。みんな並べてみたらそれぞれ素敵でため息がでました。さすが!空が大好きな人たちが集まったようでした。みんな心の中に忘れられない夕焼けをしまっているように感じました。

5月27日(日)14:00〜15:30ワークショップ『パステルを使って空のポストカードを作ろう!』要予約 @うみべのえほんや ツバメ号(横須賀 津久井浜)




 パステルを使って空を描きましょう。雲や夕焼け空、一番星を描いてみませんか。精細、申し込みはこちらでご確認ください。

5月11日(金)〜7月3日(日)たかおゆうこ『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』原画展 5月27日(日)ワークショップ(葉予約) 6月17日(日)トークイベント(要予約)




 引き続き昨年5月に刊行された、『チュウとチイの あおいやねのひみつきち』(福音館書店)の原画展です。町にすむのねずみの兄弟チュウとチイが、初めてふたりだけで山のおばあちゃんの家に出かけて行きました。そこで見つけたとっておきのひみつきち、それは緑の壁に青い屋根のひみつきちでした。そこで出会ったカエルやことりやテントウムシ、みんなでお茶会したり、寝転んだり・・・。ギャラリーから歩いて3分のところに海があります。海と空と鮮やかな原画をお楽しみください。精細、申し込みはこちら

4月18日(水)〜5月8日(日)たかおゆうこ『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』原画展 4月21日(土)茶話会 定員15名(葉予約) 1000円(お茶 お菓子付)




 昨年5月に刊行された、『チュウとチイの あおいやねのひみつきち』(福音館書店)の原画展です。町にすむのねずみの兄弟チュウとチイが、初めてふたりだけで山のおばあちゃんの家に出かけて行きました。そこで見つけたとっておきのひみつきち、それは緑の壁に青い屋根のひみつきちでした。そこで出会ったカエルやことりやテントウムシ、みんなでお茶会したり、寝転んだり・・・。ぜひ、鮮やかな原画をお楽しみください。精細、申し込みはこちらティールグリーン・シード・ヴィレッジでご確認ください

4月22日まで。たかおゆうこ「きゅうのいろ」開催中! @ギャラリー・オルタンシア(福生)



 一日一枚。『きょうのいろ』こっそり展示が始まりました。東京の西、カフェ・ドゥ・ジャルダン福生駅西口店内の一角小さな小さなギャラリー・オルタンシア。『夜の木』のタムラ堂さんが企画しています。少しですが、サイン入り絵本も売っています。美味しい🍰と☕️でゆっくり見て頂けたら幸いです。tamura-do.com

ギャラリー ・オルタンシア
(カフェ・ドゥ・ジャルダン福生西口店内)
tel. 042-553-7737
期間・2018年3月7日~4月22日
   午前10時30分~午後7時
(毎月曜と第2、第4火曜日 休み)

3月26日『くるみのなかには』トークイベント。影山知明さんと。




 「『くるみのなかには』はどうできた?」国分寺の胡桃堂喫茶店の影山知明さんとトークイベントを開催しました。当日、自宅より胡桃の苗を4つ持って参上。1年前に絵本を作るにあたって 長野県東御市のサンファームとうみの矢嶋征雄先生にくるみの取材をさせて頂きました。その時に頂いたくるみから発芽させたものです。秋までは葉をつけていましが、冬にはすべての葉が落ちました。でも春を迎え、ちいさなちいさな芽がまた顔を出してきたところをみなさんに見て頂きました。なんと偶然にも胡桃堂喫茶店も1年前のこの時期に開店されたのです。影山さんとの縁もくるみが繋いでくれました。私は、絵本ができあがるまでの道のりとくるみの思い出、くるみの木との出会いなどを語りました。。4つの苗を影山さんに差し上げました。お店に一つ置いてくださるそうです。お店を訪れたらぜひ見てくださいね。たっぷり時間をかけて、少しずつ芽をのばし、葉をつけ、花が咲き、実を結ぶことを願っています。
朝早くにもかかわらずご来場いただいたみなさま、どうもありがとうございました。くるみの縁が豊かな実りになりますように。胡桃堂喫茶店でのミニ原画展は、4月1日(日)までです。

3月19日から4月1日まで 『くるみのなかには』ミニ原画展。胡桃堂喫茶店/書店(国分寺)




 ミニ原画展はじまりました!階段の上にはちいさなちいさな宝物の絵、お店の扉の横にはあのページの扉の絵です。さて、可愛いりすの裁縫箱はどこにあるのでしょう? 🐿お店のあちらこちらで原画達がささやいているよう…。ギャラリーとは違った味わいは胡桃堂喫茶店/書店ならではです。4月1日まで。25日(日)朝9時から11時(早!)『くるみのなかには』がどうやってできたかをお話しします。申し込みはこちらまで。https://docs.google.com/…/1FAIpQLSdL_H1yQ6pD0nL0Z6…/viewform

3月19日から4月1日まで 『くるみのなかには』ミニ原画展。25日(日)9時より✨『くるみのなかには』どうできた? トークイベント @胡桃堂喫茶店/書店(国分寺)




 くるみの木が繋いでくれた縁で国分寺の胡桃堂喫茶店/書店で25日、日曜日の午前中トークイベントをすることになりました。進行は代表の影山知明さん。著書に「ゆっくり、いそげ』(大和書房)があり、理想と現実を両立させる仕事論、カフェからはじまる人を手段化しない経済論を提唱されている方です。影山さんも私もくるみを求めて東御市のくるみ博士矢嶋征雄さんにたどりつきました。どうやって『くるみのなかには』の絵本ができたのかお話ししたいと思います。申し込みはこちら。ちらしはこちら。ミニ原画展もぜひ見に来てください。食事もデザートも本当に美味しいです。一口食べただけで元気になるんです。

『この本読んで!』(JPEC)2018春号




 『この本読んで!』2018春号。児童書店員が選ぶ未来に残したい絵本2017に『くるみのなかには』(講談社)『ねばらねばなっとう』(ひかりのくに)が掲載されました。今号の注目にとりあげられ 私からの紹介文も載っています。未来に残したいという特集自体が素敵です。私の絵本の他にもいい本の情報が満載。ぜひ手にとってご覧ください。

『砂粒の中に世界を見、野の花の中に天国を見るあなたへ』




 「大切な人にプレゼントしたい絵本」ブックキューレターとして『くるみのなかには』とともに5冊の絵本を紹介しました。 読んで頂けたら幸いです。 サブタイトルは、大好きなウィリアム・ブレイクの詩の一片からとりました。砂粒の中に世界を見、野の花の中に天国を見るあなたへ #ブックツリー

To see a world in a grain of sand.
And a heaven in a wild flower,
Hoid infinity in the palm of your hand.
And eternity in an hour.

砂粒の中に世界を見
野の花の中に天国を見る
手のひらに無限をのせ
ひとときに永遠を感じる

『くるみのなかには』刊行記念原画展終了




 神保町に新しく生まれ変わった児童書専門店「ブックハウスカフェ」ではじめて『くるみのなかには』の原画展を開催しました。極寒の中、ご来場頂いたみなさんありがとうございました。ずっと在廊はできなかったのですが、それでも絵本が児童書が大好きな方々にたくさん出会うことができ、楽しい時間を過ごすことができました。そしてワークショップでは、みなさんからとびきりの「くるみのなかには」を頂きました。 どれもこれも大切にしたい宝物となりました。会期中ブックハウスカフェのスタッフのみなさんにも大変お世話になりありがとうございました!みなさんとのおしゃべり…立ち話も楽しいひとときでした。会場に設置された「くるみのなかには」アンケートボックスにも様々なイマジネーションが寄せられました。ありがとうございます。そして、その中から「なつかしいクルミの音は今も宝の音です』と 過去のくるみの木の思い出を豊かに綴られた寺木登美子さんが当選されました。住所もわからずどうお渡ししようか思案中です。。。

北海道新聞親と子サンデー本欄にて『くるみのなかには』が掲載されました。(1月28日)




 北海道新聞、親と子サンデー本欄にて尾崎美帆子さんより『くるみのなかには』(講談社)が掲載されました。またそれがステキな言葉で✨ありがとうございます。

しんぶん赤旗子どもの本欄にて『くるみのなかには』が掲載されました。(1月13日)




 『くるみのなかには』(講談社)ちひろ美術館の原島恵さんからご紹介頂きました。ありがとうございますm(_ _)m✨

朝日小学生新聞に『くるみのなかには』が掲載されました。(1月7日)




 朝日小学生新聞でちいさいおうち書店(長野県松本市)の越高一夫さんから『くるみのなかには』をご紹介して頂きました。やさしい言葉でわかりやすく興味深く✨ありがとうございます!

あけましておめでとうございます。




 今年はあちらこちらで原画展とワークショプ、トークイベントなどをする予定です。
またプリンちゃんの新刊や季節の絵本なども刊行する予定です。
どうぞよろしくお願い致します。

1月16日〜2月1日『くるみのなかには』(講談社)原画展 ブックハウスカフェ(神保町)
         27日 ワークショップ
3月19日〜4月1日『くるみのなかには』(講談社) プチ原画展 胡桃堂喫茶店(国分寺)
         3月25日トークイベント 9時より
4月18日〜5月6日 『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』(福音館書店)原画展 
         ティールグリーン イン シードヴィレッジ(武蔵新田)
         4月21日トークイベント予定
5月中旬〜6月末 『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』(福音館書店)原画展 
         うみべのえほんやツバメ号(津久井浜)
5月予定    水彩ワークショップ ティールグリーン イン シードヴィレッジ(武蔵新田)
12月      『くるみのなかには』(講談社)原画展 
         ティールグリーン イン シードヴィレッジ(武蔵新田)

来年1月16日から2月1日『くるみのなかには」絵本刊行記念 原画展決定。 1月27日(土)ワークショップ 申込受付中!@ブックハウスカフェ




 神保町にある子どもの本の専門店ブックハウスカフェさんで、『くるみのなかには』の原画展を開催して頂けることになりました。ワークショップも1月27日(土)にする予定です。昼間は子どもクラス、夕方から大人クラスです。みなさんとくるみの中を想像する静かで豊かな時間を共有できたらと考えています。ワークショップちらし
ブックハウスカフェH.P

「ろうそくの光による影絵 Vol.5」申込受付中✨




 今年もろうそく一本で映す影絵の上映会をします。今年の演目は『おはなしのろうそく18』から「ホットケーキ」『クリスマスのりんご』(福音館書店)から「ふしぎなクリスマス」。影絵制作の発端はドイツに住んでいたころシュタイナー学校のバザーで購入した手作りの小さな影絵セット。説明書もついていないのでどうやって使うのかわからないままずっと放ってありました。ひょんなことから翻訳家の多賀京子さんにお話したら「やってみましょうよ」と。場をティールグリーンさんが提供してくださり、あれよあれよと言う間に上映することに。早いもので今年でもう5回目となりました。3歳で見に来てくれた子がもう小学2年生というわけです。ろうそくの光はとても穏やかです。語りはもちろん多賀京子さん。晴れやかで澄んだ優しい声の持ち主です。とてもとてもアナログな会です。暗闇が怖くないお子さんから大人までどうぞ見にきてください。 申し込みはお早めにお願い致します。http://teal-green.com/

姫路のおひさまゆうびん舎さんにて『くるみのなかには』フェア12月10日まで開催中!




 姫路城の近くにあるおひさまゆうびん舎さんにて『くるみのなかには』(講談社)のフェア開催中です。本がまだ出来上がっていない時、ラフの一回の読み聞かせだけで真っ先に「フェアをやりたいです!」と名乗りをあげてくれたおひさまゆうびん舎さん。本の出版にあたって背中をおされたような気がしてとても嬉しかったです。通常は古書をあつかわれているのですが、これぞと思った本は新刊で仕入れて売られているそうです。これぞ!と思ったことを追いかける熱意は半端じゃない店主さんです。私の絵本に対する真摯な感想に何か宝物を頂いたような気持ちがしました✨サイン本現時点でまだあります。お近くにお住いの方はぜひお立ち寄りくださいね!ohisamayuubinsya.blog.fc2.com

『くるみのなかには』(講談社)刊行! 




 「くるみのなかには なにがある?」
小さい頃、冬になると 長野に住む祖母がくるみを送ってくれました。母はそれを漬け物石の上に置いて慎重にカナヅチでトントンと叩きながら中身をとりだし、すり鉢で擦ってほうれん草のくるみ和えを作るのでした。堅いくるみの殻は囓っても握りしめても落としても割れることはありません。子ども心にくるみは何故そんなに堅いのだろうと思いました。何か大切なものを守っているような気がして、母がその作業を始めるとドキドキしました。もしかしたら、とんでもなく素晴らしい宝物が出てくるのではないかと。時には桃太郎、いいえ、小さなくるみ太郎が生まれやしないかと。
大人になっても くるみを目にするとそんな気持ちがむくむくとわいてくるのです。そんなくるみへの思いを とうとう絵本にすることができました。この絵本は読んで「おしまい」ではなく、読んで「はじまり はじまり」の絵本です。くるみの中に何があるのかを想像してみてください。
「くるみのなかには」というテーマは「くるみのそとには」というテーマも裏にかかえています。くるみの内側と外側に何を想像するか、何を創造していくかは私達次第です。まずはくるみの中を想像してみませんか。みなさんにこの絵本が届きますように!

編集者さんからの言葉
<想像力の贈り物を!『くるみのなかには』>
小さくてかたいくるみを手にしたとき、ひとは、どこまで想像力をはたらかせることができるでしょう?たかおゆうこさんは、これまで、目に見えないもの、目に見えない願いを、子どもたちにもわかるように、やさしく巧みに絵本で表現してきた絵本作家です。この作品では、「くるみの なかにはなにがある?」という小さな問いから、だんだんと木が育つように、想像が大きく広がっていきます。読み終えた後、手にしたくるみの感じ方が大きく変わります。想像力とはなにかを、体感できるはずです。描いた絵を切り抜き、コラージュとして一枚の絵にしあげた絵は美しく、ページをめくるごとに、ときめきを覚えます。

「くるみのなかには」(講談社)10月18日刊行予定です。





 タイトルが決まりました。「くるみのなかには」いよいよ10月19日に刊行予定です。

絵本ナビさんで「プリンちゃんとブラウニーとうさん」のレビューコンテスト開催中!10月18日まで。


 あなたの気持ちが伝わってくるような、できれば心がハッピーになれるような感想をお待ちしています。1名の方にオリジナルプリンちゃんジークレー板画プレゼント。5名の方にオリジナルポストカードプレゼントです。応募はこちら→http://www.ehonnavi.net/reviewcontest/reviewcontest.asp?uid=DDZMK

くるみの絵本。




 ようやく一冊の絵本の原画を描き終えました。小さい頃の体験、ドイツでの生活、長野での取材、編集者さんとの対話、いろいろな力に助けられて、なんだか本当に素敵な絵本になりそうです。まだ表紙などは決まっていませんが、、、ドキドキしています。10月に講談社より刊行予定です。

『ねばらねばなっとう』(ひかりのくに)が新しくなって刊行♪





 「ねばらねばしんぶん」、かいわれを落としたなっとうちゃんエピーソード、著者コメントページも加わって、さらにパワーアップして刊行!泣く子も笑う、子ども達が喜んでくれること間違いなし!の替え歌絵本です。可愛い動画も変わらず公開されてるのでご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=9zK8ITkqDeo

『チュウとチイのあおいそらのひみつきち』(福音館書店)刊行!




 この絵本を読み終わった後に、空を眺めて(できれば寝っ転がって!)みたくなったら嬉しいです。空が自分のところまでおりてきて、あのなんとも言えない心うたれる不思議な感覚が、子どもたちや大人たちにもおとずれますように。

3月12日(日)「たかおゆうこの見えないものを描く*ワークッショップNO.3」@ティールグリーン イン シード ヴィレッジ 無事終了!




 今回で3回目になる見えないものを描く透明水彩教室。テーマは「言葉」
子どもクラス:準備として12色の透明水彩絵の具の色を一つ一つ塗り色を確かめることからはじめました。そしてオノマトペの絵本を読み聞かせ。25のオノマトペの言葉から好きな言葉を一つもしくは二つ選んで、それをイメージする色や形を自由にハートの中に描きました。子どもたちに人気があった言葉は「ふわふわ」「ゆらゆら」「ぎらぎら」「ぴかぴか」。カラフルな花をたくさん描いたBちゃん、太い筆にたっぷり含ませて透明水彩の絵の具にダイナミックに挑み生き生きとした世界を描いたWくん、それぞれの言葉の違いをかみしめながらひたむきに描いていたMちゃん、色作りに夢中になっていたAちゃん、物語がはじまりそうなほどいろいろなイメージを展開していたCちゃん……10人の子どもたちがそれぞれ思い思いに自由に絵を描きました。

大人クラス:「大切にしたい言葉、好きな言葉」大人クラスは透明水彩絵の具の特性の説明からはじまりました。ハートのカードゲームで言葉のイメージが個々に違うことを確認しあいました。大人は経験を重ねているので言葉に豊かな独自のイメージを持っています。それが個性です。描くことは自分の個性の発見でもあります。みなさんの絵を見ていたらある絵本の一節を思い出しました。「よろこびとかなしみはにじのよう、それがわたしをあたためてくれる…」(『おばあちゃんのはこぶね』ゴフスタイン作 谷川俊太郎訳)一枚一枚の絵にいろいろな思いをされた経験が豊かな色彩となって表現されていました。私がみなさんの絵から受け取ったメッセージは、情熱、あたたかさ、ゆったりとした気持ち、やさしさ、そして何より感じたのは「YES」という人生への肯定感でした。貴重な幸せな時間を共有させて頂きました。

ようやく新しい絵本ができあがりそうです!




 長い長い時間をかけてついに新しい絵本ができあがりそうです。入稿を終えて、今、印刷所さんで印刷の準備をして頂いています。子どもたちにほんものの空を見てほしくてこの絵本を作りました。小さい頃に遊んだひみつきちごっこ、山間に住む祖母の家に泊まりに行った夏の思い出、野山歩き、従姉妹たちと遊んだこと…私の心の奥深くにしまってあった記憶を辿りながらこの絵本を作りました。タイトルは「チュウとチイのあおいやねのひみつきち」(仮題)福音館書店から5月に出版予定です。

あけましておめでとうございます。



 あけましておめでとうございます。今年は何冊かオリジナル絵本が出版予定です。新しい年が良い年でありますように。世界が平和でありますように。子どもたちが物語を楽しめる平穏で幸せな子ども時代を過ごせますように。

FERMENT×湘南蔦屋書店さんでプリンちゃんイベント




 ああ、子どもたちの様子が楽しかったなあ。好奇心いっぱいでお茶目でやさしくて、うっとりとしてしまいましたよ。おまけに想像力豊かでびっくり。無理やり参加してもらったのにもかかわらずお父さん達の自由さにもびっくり。プリンちゃん読み聞かせ、プリンちゃん着せ替え、プリンちゃんの魚釣りゲーム、プリンちゃんダンス、みんなと遊んで楽しかったです。いっぱいパワーをもらいました。参加してくれてありがとう。またどこかで会えるといいね!そして、スタッフのみなさん、1年間プリンちゃんを応援してくれてありがとうございました。

「さんびきのこねずみとガラスのほし」(徳間書店)が東京FMで読み聞かせ




 「さんびきのこねずみとガラスのほし」(徳間書店)が東京FMで2日にわたり読み聞かせされました。読んでくれたのは今大人気の声優さん鈴木達央さん!
http://www.tfm.co.jp/yomikikase/index.php?catid=1719&page=2
こちらからログイン登録をすれば今でも聞けるようです。http://www.nicovideo.jp/watch/sm30226694

ロウソク一本で映す影絵@teal green in seed village




 ロウソク一本で映す影絵は一年に一回12月第3土曜日。今年で4回目を迎えました。翻訳家の多賀京子の語りにあわせて影絵で物語を見せていきます。影絵を製作するのが私。私は普段ペンや絵の具を使って絵を描いていますが、影絵の絵はハサミやカッター、セロファンやのり、黒いスチレンペーパーなどで作ります。今回の演目は「やせためんどり」(『子どもに語るイタリアの昔話』こぐま社)「クリスマスのりんご」(クリスマスのりんご』福音館書店)見ている方には後ろで操る私の手は見えないそうです。人間はどうやら物語に集中すると見たいものしか見えないようです。年々、主人公に動きを加えることが少なくなってきました。動かさなくても語りを聞いた 観客の頭の中で主人公が動いているからです。絵をどこまで細く作るかもさじ加減が大切です。影の方がより多くを語ることがあるからです。光を使って影を使って物語を創作する面白さを回を重ねるごとに感じています。今年はすぐに満員御礼になってしまいました。来年もやりますので、みなさんお時間ありましたらぜひお立ち寄りください。

11/16朝日新聞に「プリンちゃんとおかあさん」が紹介されました。




 11月16日の朝日新聞の生活面に「プリンちゃんとおかあさん」が紹介されました。絵本ナビ磯崎編集長の言葉が素敵です。「…子どもの心に生まれた小さな夢。その気持ちを大切に育み、広げていってくれるような絵本はきっとあります。出会えれば、大人になってからも、原点を思い出させてくれる大切な一冊になるはずです。」記事はこちらでも読めます。

たどりついた景色 




 今年は長野県に通算5回も旅をしました。来年出版予定の絵本2冊ともが自然を舞台にしたものだからです。思い描いた風景を探してさすらいました。さすらっているうちに腑に落ちたことがありました。迷わないと見つけられない景色があるのです。クローバーの原っぱの先には不思議なCAFE がありました。 りんご狩りをしたら、ワイナリーに連れていかれました。くるみがたくさんなっている美しい古木を見つけたら、くるみ博士に出会いました。くるみ博士は美味しいくるみのお菓子を作っているお店に連れていってくれました。お店のご主人は美味しいくるみ菓子をたくさんお土産にもたせてくれました。旅の終わりにはいつも美味しい食べ物にたどり着くのは長野県だからでしょうか。

1日透明水彩教室 終了 9/25@ティールグリーン・イン・シードヴィレッシ




 無事水彩ワークショップを終了しました。今回のテーマは見えない音や音楽を色や形で表現すること。私は音や音楽を聴くと色や形に感じてしまいます。それはとても自然なことです。それが他の人は必ずしもそうとは限らないと認識したのはごく最近のことでした。
クラスでは いろいろな音や音楽を聴いて即興的に自由に絵を描いてもらいました。音が響き合うように色も形も響き合うことを体感してもらえたらと思いました。子どもクラスには難しいテーマだったのかもしれません。それでも最後にはのびのびとした思い思いのハートの絵が出来上がりました。音楽から、大胆な色彩構成、動物達や魚達、プリンちゃんまでとびだしました。大人クラスの最終テーマは「今までの人生で聞いた最もきれいな音、大好きな音楽、または まだ聞いたことがないくらいきれいな音、素晴らしい音楽を絵で作曲して下さい」大人は過去に立ち返って音や音楽を探した人がほとんどでした。最後の発表会では参加者の皆さんの心の奥にしまってあるとっておきの音や音楽を 出来上がった絵を通して聞かせて頂いたような気持ちになりました。その音や音楽が皆さんを支えているようにも思えました。最後に、ありがとうございました、と言いたかったのは私の方でした。心にしみる美しい音、音楽を聞かせて頂きました。
(次回は2月26日頃を予定しています)

1日透明水彩教室 受付中 9/25@ティールグリーン・イン・シードヴィレッシ




 9月25日日曜日、1日だけの透明水彩教室を開催します。今回は音がテーマ。音を聞いて自由に絵を描きます。透明水彩絵の具の美しさを発見して頂きます。新しい自分の世界も見つかるかもしれません。画力は問いません。午前中は子ども対象(5歳から)、午後は大人対象です。精細はこちら。写真は前回の教室の大人クラスの作品です。

新刊絵本『ふわふわちゃん おでかけこんにちは』




 新刊絵本「ふわふわちゃん おでかけこんにちは」(ぶん こがようこ え たかおゆうこ 教育画劇)が刷り上がってきました。不思議なキャラクター「ふわふわちゃん」編集者さんからは「自由に絵を考えて下さい」と文章だけを手渡されました。真っ先に浮かんだのが雲の形のようなふわふわちゃん。それからポイップクリームを立ててみたり、マシュマロやメレンゲを作ったりしました。冒頭の文章「ふわふわちゃんは ふわふわ おでかけ ふわふわ…」を唱えているうちに「ふわりふわり…」という言葉が浮かんできました。そしたら、ふわふわちゃんのスカートのような形が頭に浮かびました。それだけだと単なる照る照る坊主になってしまうので(笑)頭にはホイップクリームをたてた時できるクリームの角みたいなものをつけてみました。その形も紙粘土で何個も試作。「ふわふわちゃん」はおでかけをしていろいろな動物に会います。特にインパクトがあるのがぞう。これも形がよくわからなかったので羊毛で作ってみました。
本のデザインは中嶋香織さん。デザインがさりげなくあたたかく私の絵をサポートしています。対象年齢は1歳くらいの赤ちゃんからでしょうか。小さいお子さんに向けての絵本です。「ふわふわちゃん」でごあいさつごっこを楽しんでください。目と目をあわせてごあいさつをすればにっこり心がほころびます。写真からのぞく白い手足はうちの猫のふわふわちゃんです。

8月14日おしゃれで楽しいプリンちゃんのおかあさんを作っちゃおう!@湘南蔦屋書店+FERMENT



 プリンちゃん』の世界を楽しめる特別なイベントが湘南蔦屋書店児童書とFERMENTのコラボレーション企画で進行中。8月14日の第2回目は、『プリンちゃんとおかあさん』に登場するプリンちゃんのママ、バニラさんをつくります。好きなトッピングで、自分だけのオリジナルのバニラさんをつくりましょう!詳しいことはこちら。第3回は10月に『モンブランばあば』これも楽しそうです

たかおさん高尾山へいく



 とっても不思議で可愛いキャラクターが出てくる赤ちゃん絵本がもう少しで刊行されます。それから自然をテーマにした絵本の企画が進行中です。イメージを膨らますために去年からあちらこちらに取材に行きました。長野や京都。曇り空の合間に先日高尾山にも行きました。あちらこちらに「たかおさん」の看板があって…なんだか話しかけられているみたい(笑)。小学校の遠足以来です。木々が大きく成長していてびっくりでした。麓にある美術館の芝生に寝転んでいたら、澄み切った空の真ん中に逆さまの虹を見つけました。生まれてはじめての体験でした。環天頂アークというそうです。「虹」は、太陽光が“水滴”に屈折して起こるのに対し、「環天頂アーク」は、太陽光が雲の中の“氷の結晶”により屈折して起きるそうです。それにしてもこれは天上を見上げないと絶対発見できません。晴れた日に天上を見上げましょう。

見えないものを描く水彩教室@絵本屋ティール・グリーン in シード ヴィレッジ



 ゆり、バラ(7種類)、ウイキョウ、梅花などの花の中から好きな花を選んでもらい、その香りから連想される形や色をハートの中に透明水彩絵の具で描いてもらうワークショップを行いました。まず午前中は子どもクラス。香りを手がかりにイメージして手を動かすという高度なことを子ども達は見事にやってのけました。透明水彩絵の具の色を楽しんで存分に筆を運んでくれました。どの子どもの絵にも世界があり生き生きと輝いていました。子どもはきっかけさえ与えれば心がすぐ自由になれます。午後の大人のクラスはハートの形をマスキングすることから始めました。高度な集中力を必要としますが、作業している姿はとても楽しそうに見えました。大人はテーマである『香り』を最初から最後まで抱えて絵を描くことができました。出来上がった作品からはまさに香りのイメージが伝わってきました。不思議なことに同じ花を選んだ方の色使いや構成に共通点がありました。臭覚から色覚への変換は経験を重ねることで進化できるという確信を持ちました。楽しそうに集中して絵を描いている子ども達や大人達の中にいることを幸せに感じました。見えないけれど綺麗なキラキラとした色彩のかけらが漂っているような気がしました。さて、次回は「『音』です。9月に開講予定です。

6月5日まで展示「もねちゃんのたからもの」から一枚 @絵本屋ティール・グリーン in シード ヴィレッジ



 「もねちゃんのたからもの」(徳間書店)もねちゃんは秘密のたからものをたくさん持っています。そのたからものの1つがメガネ。「水をおくれー」「もっと光を」…なんとかけると植物の気持ちが伝わってきます。絵本屋ティール・グリーン in シード ヴィレッジのバラ展で原画の一枚が今展示中です。その他に365日同じ日は二度とないことを表現した「365 colored days」小作品、ポストカードなども販売しています。絵本屋ティール・グリーン in シード ヴィレッジ

BOX OPERA展 5月9日(月)〜18日(水)@ SPACE YUI (南青山) 5月23日(月)〜6月4日(土)@YUI GARDEN(横浜)



 青山のSPACE YUIさんで毎年開催されるBOX OPERA展に2点出展することになりました。小さな箱の中に展開される様々なストーリーをお楽しみ下さい。とてもゴージャスなメンバーにドキドキします。私は水彩紙に描いた絵をハサミでチョキチョキして半立体の作品を作りました。はじめての試みにワクワクしました。1つは秘密の花園、月夜の晩、小川に浮かぶ船をながめている白猫と黒猫。もう1つは、お菓子の国、ウサギのクッキーを追いかけるクッキーぼうや。お立ち寄り頂けたら幸いです。案内状DM

5月22日(日)たかおゆうこの水彩教室開催「見えないものを描く水彩ワークショップ」@コガモのアトリエ



 「見えないものを描く水彩ワークショップ」(香り、音楽、言葉、心情など)今回のテーマは「香り」です。選んだ花の香りから思う色や形を選び、あなただけのハートの絵を描きましょう。水彩経験不問。透明水彩のテクニックを少しずつ学んでいきましょう。ゆったりと自由に描きましょう。パレットや筆、透明水彩絵の具をお持ちの方はご持参下さい。なくても大丈夫です。午前10:30~12:30子ども対象(年長さん~小学生)、午後14:00~16:30大人対象(中学生から大人)です。講習料は子ども1000円。大人2000円。申し込みはティール・グリーンin シード・ヴィレッジまで。ちらしはこちら

5月3日上野の森親子フェスタにてプリンちゃんサイン会


5月3日午前、上野の森親子フェスタ理論社ブースにて「プリンちゃん」シリーズのサイン会が行われる予定です。

映画「あん」



 オランダに住むオランダ人の友人から手紙が届きました。「あなたはどうしてますか?私は先日、日本の河瀬直美が作った映画「あん」を見ました。それは桜に彩られた美しい映画でした。映画を見ている間、私はずっとあなたのことを思っていました…(中略)あれは素晴らしい映画です。見ていなかったらぜひ見てほしいです」とありました。彼女とはドイツ滞在時代、森の中を散策した真の友であるから見ないわけにはいきません。幸運なことにアンコール上映に間に合いました。そして…。見て良かったとしみじみ思いました。たぶん、世代によって、どのくらい長く生きたかによって受け取るものの重さが違うでしょう。生きる意味を問う映画でした。空が月が桜が人が美しくて儚くて優しかった。慈しみに溢れた映画でした。樹木希林演じる徳江さんが永瀬正敏演じる千太郎がまるで本当に存在する人のようでドキュメンタリーを見ているように錯覚しました。

あけましておめでとうございます!




 今年はいくつか企画している新しい絵本が少しでも形になればいいなあと思います。全力で取り組みます。たかおゆうこの水彩教室もスタートします。今年は臆せず新しい事に挑戦したいと考えています。実りはまだまだ先かもしれませんが。そして、世界が平和でありますように。 今年もどうぞよろしくお願い致します。

はじめての翻訳「おしゃれなクララとおばあちゃんのぼうし」



 はじめて絵本の翻訳をさせて頂きました。「おしゃれなクララとおばあちゃんのぼうし」(徳間書店)芸術やデザインの分野で世界的に知られるロンドンのビクトリア&アルバート博物館の出版部門が博物館を舞台に作った絵本です。絵本の中には丸ごと実際のビクトリア&アルバート博物館がつまっています。文が博物館の学芸員でもあるエイミー・デ・ラ・ヘイ。彼女はシャネルの研究家でもあります。絵は今ロンドンで人気のイラストレーター、エミリー・サットン。主人公はクララ・ボタンという女の子。ボタンという名がユニークでしょう!よく見るとその子の着ているボタンがページをめくるごとに変身します。(トランスフォーマー!?)ぬいぐるみやお人形に帽子や洋服を作ってあげるのが大好きなクララ。作る時は帽子屋さんだったおばあちゃんの帽子をかぶります。おばあちゃんはずいぶん昔に亡くなったのでクララはおばあちゃんを写真でしか知りません。でも、もし生きていたらきっと仲良しになれたと思っています。(そんな風に未来の人達に思われたら素敵ですね)ところが、ある日、兄のオリバーがぼうしをこわしてしまいます。クララは悲しみます。おかあさんはクララを励まそうと博物館に行くことを提案します。(なんて素敵なおかあさん)そこでクララはこっそりこわれた帽子をリュックにつめます。博物館で展示を見ているうちにクララはおかあさんと離れて…。
クララは終始シャイな印象。なんだかいつも感情をおさえているような表情に私は共感してしまうのです。「ありがとう」という言葉さえおかあさんに促されて言います。でも心の中は「ありがとう」がこだましているのが解ります。そんな子だっているのです。心の中の豊かな思いや考えを言葉や表情で表現できないからクララはものを作るのでしょう。亡きおばあちゃんへの思いも静かに伝わってきます。
私はアメリカに3年ドイツに2年住みましたが、英文科卒ではありません。使っていたのは生活英語です。そんな私に何故翻訳?と編集者さんからその申し出を聞いた時はびっくり。でも、内容を読んでクララと自分の小さいころが重なりました。「もねちゃんのたからもの」ともどこか繋がっています。そして、幸せなことにエミリー・サットンさんの絵の文様的で細密で美しいこと!隅々までうっとりと絵に見とれました。美しいものに出会うと元気になります。
文字のレイアウトもなるべく原書に近づけて頂きました。流れるような文字の配列が画の美しさを引き立て、物語の時間の流れを助けていると思うのです。美しいと思う絵本の翻訳に関われて大変ではありましたが幸せでした(^・^)

影絵「風の神と子ども」「小人とくつ屋のむすこたち」



 今年もろうそく一本で映す影絵を上映することが出来ました。はじまりは7年前ドイツ滞在中にシュタイナー学校のクリスマスバザーで手に入れた手作りの影絵上映セット。ほったらかしにして4年。こんなのあるんだよーと翻訳家で語りもされる多賀京子さんにたまたまその写真を送ったのが3年前。「いいじゃない!やってみましょうよ」という多賀さんの言葉からはじまったのがそもそもです。説明書も何もなかったので試行錯誤。改良に改良を重ねようやく自分たちの影絵らしきスタイルが出来てきたなあと最近思います。今年は蜜蝋を使いました。蜜蝋の光は黄金色でとても綺麗。影絵はやればやるほど奥が深いです。日本の版画や切り絵などと繋がるところもあります。表現の省略と抽象化について考えさせられます。ぼやけていたり真っ黒な方が豊かに想像できたりするところが面白いです。上映を見ている人間の創造力を利用するのです。面白い感想を頂きました。子ども達と風の神がとぶシーンがあるのですが、動かす私の手が見えなかったそうです。確かに写っているのにです。観客の目は風の神と子ども達に集中して私の手の影は見えないのです。もう一つ。金貨がポケットから降ってくるシーンで動かす都合上天から降らせたのですが、それも全然違和感がなかったそうです。物語の中の逆立ちをしている男の子になったみたいに上から金貨が降ってくる至福感を味わったそうです。数日後、紙芝居を作っているという方のお話をある編集者さんから聞きました。「夜空に向かって手を振る村人達を描くよりも夜空だけを描いた方が紙芝居の場合いいのです。観客が村人になっているので必要ないのです。絵本の場合、絵本を読む人は本の中に入ります。でも紙芝居は外に向かって開かれているのです」と。影絵は芝居や紙芝居と同じなんだと再確認。小さな影絵ですが新たな表現の可能性を感じました。

プリンちゃんとブラウニーとうさんのクリスマスツリー




 12月6日無事プリンちゃんワークショップを終えることができました。午前のプリンちゃんイベントは読み聞かせとプリンちゃんの釣り大会。猫じゃらしを改造した釣り竿とかき氷のカップの入れ物で作ったプリンバケツで最高に盛り上がりました。午後は透明水彩教室。水彩は全く自己流なのでテクニックを紹介することを躊躇する思いもありましたが、大人も子どももとても真剣にお話を聞いてくださり盛りだくさんのカリキュラムではありましたが、特別な時間を参加者の皆さんと共有することが出来ました。お手伝いしてくださったティールグリーンのスタッフの皆さん、理論社の皆さんありがとうございました!ただ今ティールグリーンでは、みんなで飾り付けたプリンちゃんとブラウニーとうさんのクリスマスツリーが展示されています。ほんとに絵本そっくりなので、ぜひご来店頂き原画と見比べて下さい♪

12月1日より原画展 12月6日プリンちゃんワークショップ 12月19日影絵 @ティールグリーン




 12月1日(火)より新刊「プリンちゃんとブラウニーとうさん」の原画展がはじまります。出版を記念して12月6日(日)なかがわちひろさんとプリンちゃんワークショップを開催。午前中は「プリンちゃんを読んで、お菓子の国のさかなつり!」店主の種村さんがプリンちゃんシリーズ4冊をたっぷり読み聞かせしてくれます。これはほんとにゴージャス!シリーズ4冊を子ども達がどんな風に聞くのか今からドキドキしています。読み聞かせの後はお菓子の国のさかなつり。このために営業部特製の釣り竿が登場します。釣ったお菓子でクリスマスツリーを飾るのはプリンちゃんといっしょです。プリンちゃんダンスも楽しみます♪
午後は「たかおゆうこの水彩教室 プリンちゃんのお星と空」透明水彩絵の具で原画を見ながらプリンちゃんの星と空を描きます。透明水彩絵の具のぼかしやにじみのテクニックを教えます。小学生から大人も初心者も大歓迎。ポストカードやオーナメントを作ります。最後に星のオーナメントをティールグリーンの本物のもみの木に飾りましょう。ちらし

19日(土)は今年で3回目になりました。多賀京子さんの語りとともにろうそく一本で映し出す影絵です。今年の演目は『風の神と子ども』「日本昔話百選」より『小人とくつ屋のむすこたち』「クリスマスのりんご」(福音館書店)よりです。多賀さんの語りはとても魅力的です。どうぞお楽しみに!すべての申し込みはこちらです。ちらし

『ハンナの夢さがし』(偕成社)




『ハンナの夢さがし』ベッティーナ・オプレヒト (著) 若松 宣子 (翻訳)(偕成社)の表紙イラストとちょこっと中のイラストも担当させて頂きました。ドイツの作家さんのお話で、ハンナという女の子が主人公です。ハンナは美人で利発な姉ヴァレリーにいつもひけめを感じています。後半ヴァレリーが思いもしなかった事件がショックで部屋に引きこもってしまいます。ところが、ハンナの作る美味しい料理の香りが漂ってくると…。そんな時にママはハンナに言います。「とにかく、あなたは大成功したのよ。いばら姫をねむりからさましたんだから」そしてヴァレリーに向かっても「あなたはいばらの奥にかくれてしまったの。王子さまでも解決できないこともあるわ。そしてほんもののおいしいごはんだけがあればいいことも、あるのね。」…ほんもののおいしいごはん!それが一番の魔法なのかもしれませんね。お料理が得意でなく、年を経て不本意な体型になってしまったママの悲しみが妙に胸に迫ってきました。私がいいなと思う児童書には必ずちょっと切ない胸にせまる大人が出てきます。ドイツには2年ほど住んだことがあるので、文中に出てくるドイツ語や料理を懐かしく思いました。今でも食べたいのは寒ーいクリスマスマーケットの屋台で食べるほかほかのショプフヌードル+ザワークラウト。庶民の忘れられない一品ですわぁ(*゚ー゚)

ブックハウス神保町でのワークショップのご報告1




 当日はたくさんの方が参加してくれました。ブックハウス神保町さんの店内の真ん中には赤い背の高いソファアに囲まれた不思議な空間があります。普段、そこでは親子で絵本を楽しんだり、お母さん達が談笑したり、お父さんがぼんやりしていたり、若者が真剣に絵本を読んでいたりと様々です。それはまるで絵本の森にある広場のよう。そんな素敵な場所で、ワークショップはスタートしました。まずはBIG絵本での読み聞かせ。次に釣りゲーム。釣り竿は理論社営業Kさんが猫じゃらしを改造、強力磁石をつけて可愛いマスキングテープを巻き素晴らしい釣り竿となりました。これは実はお話に出てくるプリンちゃんとおとうさんのキャンディ釣り竿にそっくりです。そして可愛いビニールプールの中から釣るのは…なんとプリンちゃんのドレスや髪飾りでもあるお菓子!釣ったお菓子を、ホワイトボードに貼ってある裸(?)のプリンちゃんに貼れば…素敵な楽しいプリンちゃんに大変身。子ども達は三つのプールに入ったたくさんのお菓子を全部なくなるまでつり上げました。この釣りセットはご家庭でも作れるのでぜひやってみてほしいと思います。最後はシンガーたかおと振り付け師なかがわ指導のもとプリンダンス。お店の木琴奏者Cさん、ダンサーA氏とともに子ども達と楽しい時間を過ごしました。みなさん、ありがとうございました!

絵本ナビさんでレビューコンテスト♪11月11日まで。



 「プリンちゃんとブラウニーとうさん」のレビューコンテストが開催されました。素敵なレビューを書いて頂いた方には直筆イラストミニ色紙をプレゼント!前回は春のプリンちゃん祭りということでシリーズ3冊のレビューを募集。審査のため寄せられたすべてのレビューに目を通しました。こんな風にプリンちゃんを読んでくれているんだなあと、とっても面白かったし発見がたくさんありました。今でも心に残っているのは「…すべての子供がママやパパに似ているわけではないですしプリンの子供はプリンというよりも。プリンちゃんのママはソフトクリームという点が素敵だなと感じました」と書いてあったママさんのレビューです。「なるほど」と思いました。なかがわさんから「プリンちゃんのおかあさんはバニラアイスです」と聞いた時爆笑してしまった私ですが、そんな深い読みまでしていたわけではありませんでした。いろいろな親子の形があります。まさに本は読者を通して完成するのだなあ…としみじみ。絵本ナビでは1回だけの全頁試し読みも出来ます。今回はどんなレビューが集まるかしらとドキドキしながらお待ちしています。
前回のレビューコンテスト今回のレビューコンテスト

10月15日から26日まで「プリンちゃんとブラウニーとうさん」の原画展@ブックハウス神保町




 「プリンちゃんとブラウニーとうさん」の原画展がブックハウス神保町さんで開催されます。全ページの原画はもちろん、プリンちゃんが住んでいるお菓子の家の模型や噴水の模型、制作過程で作られたラフダミー本や試し刷りの表紙なども展示されます。書店さんからの質問状も楽しい企画です。今回の絵本で見て頂きたいのは一番星が出るまでの空の変化です。水彩絵の具で描かれたお菓子の国の夕焼けを堪能して頂けたら嬉しいです。もちろん黒々としたブラウニーとうさんのダンディぶりも素敵です。さかなつりでプリンちゃんが得たものは何だったのでしょう。すべてがお菓子で出来ているのよと説明すると魔法がかかったように子ども達は目を輝かせます。木々や桟橋、鳥やリス、白鳥…絵の隅々までじっくり見て、これはキャンディ、これはケーキ…と口々に言い出します。味の違いも想像しているようです。親子であれこれ語りながら楽しんで頂けたら幸いです。
ブックハウス神保町

いよいよプリンちゃんシリーズ4作目!




 今年の夏は、10月発売のプリンちゃん4の原画制作と新しい絵本のラフ制作とリサーチに追われました。プリンちゃんの入稿を終え(ほっ)、先週初校が出たところです。今回のテーマはさかなつり、そしてお父さんの登場です。お母さんはバニラアイスでした。お父さんは…。ついつい笑ってしまいます。背景に夕焼けが出てきます。今まで生きてきて一番綺麗だと感じた夕焼けを思い出しながら描きました。もうこれ以上美しい夕焼け空を見ることはないだろうと素晴らしい夕焼けに遭遇するたびに思ってきたのですが、人生とは摩訶不思議、予測不可能に素敵なことも。またまたこれもスゴいなあ、なんて思う夕焼けに出会ってしまうのです。

「さんびきのこねずみとガラスのほし」を読んで頂いて




 絵本「さんびきのこねずみとガラスのほし」を読みました、という感想をお母様から頂きました。お二人のお子さん達といっしょに楽しんで頂けたようで大変居嬉しく思いました。お名前がなかったのでここでお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。私は小さい頃から落ちているものを見て想像をふくらませるのが好きでした。これは誰のものだったのかしら?どうしてここに落ちているのかしら?どうして汚れているの?壊れているの?…そんなことを考えていると一日があっという間。大人になってもその癖は消えず、とうとうこんな物語を作るようになってしまいました。実は私の秘密の宝箱には、お話になりそうな小さな落とし物がたくさん詰まっています。いつかその1つ1つに物語を作ってあげることが出来たら…。なかなか形にはなりませんが。(苦笑)一生の中で一日の終わりにお母さんと物語を楽しめる時間はほんとに一瞬。そんな貴重な時間に私の物語を選んでくれた小さなお嬢さんに感謝です。

数ヶ月に一度の読書会なるもの




 読書はとても個人的な体験です。ですから、その本について話し合うような読書会は果たしてどうなんだろう…とずっと思っていました。ところが、あるちょっと変わった児童書の読書会の誘われて参加したのが1年以上も前、ついつい面白くてずっと参加しています。その読書会はテーマである本の中から気になった文章なり言葉を1つだけ選び発表するというルールがあります。短い時間ですが、面白いことに、人が選んだ言葉によって、よりその本の理解が深まっていくのです。さて、前回今回とテーマになっていたのは、トンケ・ドラフト作西村由美さん訳の「王への手紙 上下」「白い盾の少年騎士 上下」(岩波少年文庫)。幸せなことに翻訳家の西村由美さんも参加して下さり、本のこぼれ話だけに留まらず作家のトンケさんのエピソードを聞くことも出来ました。その1つ。文中「白にはあらゆる色がふくまれるから」という言葉があります。私はこれを読んで「なんて宇宙的な感覚なんだろう」と思いました。通常白は色のない色だと一般的に認識されています。ところが光の世界では赤青緑と混じり合うことにより白い光が生まれます。白い光はまさにすべての光の色をふくんでいるのです。それを西村さんに言いましたら、「まさにそんな人で、手紙の最後に地球のトンケよりと記してありましたよ」とおっしゃいました。なるほど…頷くことしきりでした。

絵本屋ティール・グリーン in シード ヴィレッジで「もねちゃんのたからもの」




 絵本屋ティール・グリーン in シード ヴィレッジさんでは毎年「5月のバラ」をテーマにいろいろなイベントが催されています。ライヤーコンサートや語りの会もあります。今年もまたお招きを受けて「バラの香り」という絵と絵本「もねちゃんのたからもの」(徳間書店)から1見開きの絵を展示させて頂きました。お金を入れるたびにお金が増えるブタの貯金箱で大金持ちになったもねちゃんが、ふふふと妄想しているシーンです。手には一輪のバラ。実はこの絵のもねちゃんはベルサイユ宮殿のマリーアントワネットをイメージしました。美味しいお菓子に美味しい紅茶を飲みながら原画を楽しんで頂けたら幸いです。    絵本屋ティール・グリーン in シード ヴィレッジ

プリンちゃん絵本原画展と子ども達のプリンちゃん展 世界の童話図書館@西葛西




 5月23日までプリンちゃん絵本原画展が西葛西にある世界の童話図書館で開催中です。そして同時に子ども達が描いたプリンちゃんが展示されています。どんなプリンちゃんがいるのか、見るのをとっても楽しみにしています。今、プリンちゃんの第4弾を製作中。いい刺激を受けに伺いますよー!
世界の童話図書館

村岡花子さんの書斎を訪ねて




 先日、縁あって故村岡花子さんの書斎を訪ねる幸運に恵まれました。遺族の方が出来るだけ生存していた時の状態で残してあったのですが、このたび大学の記念館に寄贈されるとのこと、最後のお披露目会でした。
古い大きな木の机の上には、名刺、留守番メモ、日めくりの卓上カレンダー、様々な形をした文鎮、楽譜の活版、銅で作られたベル2種類、木目込みの箱…。
その机を囲むようにぐるりとつくられた作り付けの本棚には、外国からのたくさんの美しい本が並べられていました。古い扉付きの大きな本棚が三つ。その中には、村岡さんが翻訳された本、創作された本、監修された本がぎっちり。美しい絵がついた大きな英英辞典。カゴに入ったたくさんの手紙。手書きの生原稿。ノートにはその日感じた事、考えた事、歌、本から抽出された言葉などが達筆で溢れんばかりに書かれてありました。とても生命感溢れる情熱的な方だったということが随所に感じられました。
美しい鳥達の絵が添えられた小さな絵本がありました。そこの見返しには亡くした幼い息子さんへの切ない思いが綴られていました。「このご本はあなたといっしょに見たかったご本ですよ」息子さんに語りかけるように書いてありました。村岡花子さんは本のあちらこちらに自分の思いを綴る癖があったようで、うかつに本を処分できないそうです。遺族の方はそんな断片も一つ一つ読まれて「アンのゆりかご」を完成させたそうです。
説明を聞いているうちに、いつしか私の感心は説明している方に。これを保存して伝えてきた遺族の方の尽力に。
よく考えれば私たちはみんな伝え人なのかもしれませんね。永遠に生きることはできませんから。私が私の人生で思うささやかでも大切に思うことが未来の人達に伝わるように私ももっともっと尽力をつくさねばと思うのでした。
それにしても小さい頃、若い時の愛読書というのは不思議なものです。大人になってもずっと思い続ければ必ずその本の何かと出会うのです。私は何回もそれを体験しています。
(写真は私は20代の頃訪れたプリンセスエドワード島での一枚です)

センス オブ ワンダー




 大好きな本の作家に会えることは極上の幸せの一つです。作家が亡くなりその意志を学んだ翻訳者に出会う事もその一つでしょう。「センス オブ ワンダー」レイチェル・カーソン 上遠恵子訳(新潮社)。翻訳者の上遠恵子さんの講演会があると聞き、久しぶりに読んでみました。そして「ああ、私はこの本が大好きであった」ということをあらためて思い出しました。なんて美しく新鮮な文章でしょう。本を開くたびに感動と発見があります。とても詩的に書かれているのです。レイチェルは海洋生物学者。何故こんなに心が揺さぶられる文章が書けるのでしょう。
上遠さんのお話を聞いて、その謎が解けました。レイチェルは最初文学者を目指して大学に入ったそうです。大学の授業で生物学に出会いそこから海洋生物学の分野に進んでいきます。
レイチェルがこの本で伝えたかったのは、すべての子ども達が生まれながらに持っている「センス・オブ・ワンダー」、つまり「神秘さや不思議さに驚く感性」をいつまでも失わないでほしいという願いでした。そして、そのためには、「わたしたちの住んでいる世界のよろこび、感動、神秘などを子どもといっしょに再発見し、感動を分かち合ってくれる大人が、すくなくともひとり、そばにいる」ことだと書いています。
このところ混沌としていた私の頭の中が、この本を読んですっきりとしてきました。
私のまわりにいたセンス・オブ・ワンダーの人は父です。父は、仕事の合間に庭先の野草の花を見つけては一輪コップに挿しておく人でした。空や雲の色に毎日見とれている私はどうやらセンス・オブ・ワンダーを受け継いだのかもしれません。
本には次の言葉もあります。「地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとにであったりしても、かならずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たなよろこびへ通じる小道を見つけだすことができると信じています」
上遠さんは1929年生まれということです。戦争も体験しています。でも、そのお顔と声は内面の若々しさで輝いていました。まさにレイチェルの言葉を実証している人だと思いました。

あけましておめでとうございます。




 あけましておめでとうございます。年末にティム・バートンの展覧会と田村セツコさんの個展を見に行きました。ティム・バトーンさん、日頃からとっても手を動かす人だということがよくわかりました。らくがきのような絵からたくさんの不思議で愉快なキャラクターが生まれていました。田村セツコさんは、私が小さい頃から活躍されていた憧れのイラストレーターさんです。可愛くておしゃれでどこか海外の香りがただようイラスト。ご本人も、ほんとにそんな感じの素敵で可愛らしい方でした。お二人の展覧会から新たな元気を頂きました。常に手を動かして風を起こす爽やかな人でありたいと願う元旦の決意なのでした。

ろうそく一本で映す影絵




 今年も多賀京子さんの語りとともにろうそく一本で映す影絵を上演することが出来ました。午前中はたくさんの子ども達、午後はたくさんの大人の方々に見て頂きました。演目は「金色とさかのおんどり」「ちいさなもみの木」」優しいろうそくの灯で照らされるおんどりやきつねやコマドリ達はどこか謎めき怪しげでユーモラス。影絵ならではの奥行きのあるキャラクターになったのではないかと思います。「ちいさなもみの木」では多賀さんに本では記述されていない小さな弟にしか聞こえないもみの木の歌をハミングで表現して頂いたのですが、それがとても良かった。これは私の独特な感覚かもしれませんが、ハミングにとても豊かな色彩を感じました。特別な時間を皆さんと共有することができ、このような機会を与えて下さったティールグリーンさんに感謝です。
ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ

12月20日(土)「ろうそくの光による影絵」




 ドイツ滞在中にシュタイナー学校で買った影絵セットを使って、今年もティールグリーンさんでロウソク一本で映す影絵をやることになりました。今年は午後の部も設けました。どこか懐かしくほっとする特別なクリスマスのひとときを。お時間ありましたら、ぜひ。入場無料。お早めにお申し込み下さい。
ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ

プリンアラモード姫




 11月30日でコラボはもう終わってしまいましたが、とっても可愛かったので写真を掲載します。カフェ・ドゥ・ジャルダンさん、ありがとうございました!

トーベ・ヤンソン




 トーベ・ヤンソンに密かにはまってしまいました。横浜そごうでの展覧会も良かった。最近出版された分厚い伝記がまた面白かった。そしてついに短編集に手を出してしまいました。どこか可笑しい。悲惨な話も可笑しい。そしてぞっとするのです。この可笑しさと不気味さはムーミンとも共通しています。優しさと厳しさも。ヤンソンさんの線画と色彩画の間で揺れた気持ちは私も現在進行形で抱いている思いです。

「プリンちゃんのお菓子の家を作ろう!」@西葛西 世界の童話図書館




 西葛西駅前にある世界の童話図書館でプリンちゃんイベントがありました。50人以上の応募者から抽選で選ばれた子ども達と文のなかがわさんといっしょに本物のお菓子の家を作りました。プリンちゃんビッグ絵本で読み聞かせやプリンちゃんダンスもみんなで楽しみました。驚いたのはスタッフの皆さんで作った館内の装飾。ドアがプリンちゃんの家のドア!棚はプリンちゃんが歩く花畑。いたるところにマメちゃん達が遊んでいました。とってもキュートで感激しました。初めて訪れましたが、アットホームで心地良い空間でした。芝生のような丸い絨毯に寝そべって本も読めます。貸し出しはしていませんが、その空間で過ごすという新しい図書館のあり方の1つかもしれません。外国語の童話も置いてあるので海外の方も多く利用されつつあるとのことでした。イベントの様子が楽しいのでぜひ図書館さんのブログを覗いてみて下さい。今回の私の創作立体は「プリンちゃんとおかあさん」の一番最後のページにある噴水です。噴水にたまった七色のジュースに苦心しました。お手紙を下さったMちゃんありがとう。オリジナルプリンアラモード姫とってもかわいいね!
世界の童話図書館

10月7日から11月30日「たかおゆうこ絵本原画展 「プリンちゃん」@福生




 福生駅西口にある人気のケーキ屋さんカフェ・ドゥ・ジャルダン店内にギャラリーオルタンシアという小さいながらも玉手箱のような素敵な空間があります。出版社の絵本編集長だったTさんが展示内容をプロデュース。絵本原画はもちろんのこと、陶器や絵画作品が展示されることもあります。そして10月7日より「プリンちゃん」の原画が飾られています。さらにすごいのはカフェ・ドゥ・ジャルダンとのコラボ企画で、なんと絵本に登場する特製「プリンちゃんアラモード姫」が会期中店頭にて販売されます。また、絵本やプリンアラモードをお買い上げの方にプレゼントも用意されているんです。どうぞお近くの方もお近くではない方もぜひお立ち寄り下さい。事前に「プリンちゃんアラモード姫、ありますか?」と聞いて頂けると確実です!
ギャラリーオルタルシア10月7日から11月30日 042-553-7737


10月2日から10月28日「プリンちゃんとモンブランばあば」原画展 @津久井浜




 横須賀の津久井浜駅からすぐのところにある「うみべのえほんやツバメ号」さんで「プリンちゃんとモンブランばあば」の原画展開催中です。水色と白に統一された素敵なお店はイギリスの海岸沿いにある絵本屋さんのようです。一階は本屋さんとcafe、二階がギャラリースペース。白いペンキで塗られた木の壁に囲まれていると波の音が聞こえてきそうです。実際少し歩いたところに水平線が見える浜辺が広がっています。そんな気持ちの良いスペースに原画が爽やかに展示されています。モンブランばあばにひっかけてcafeでモンブランケーキも企画中とのことです。お近くの方はぜひお立ち寄り下さい♪

うみべのえほんやツバメ号10月2日から10月28日


今作っているもの…お菓子のお家!




 10月に二カ所でプリンちゃんの原画展があります。1つは横須賀にある絵本屋さんうみべのえほんやツバメ号さんで。もう1つは福生駅西口にある人気の洋菓子店カフェ・ドウ・ジャルダン内ギャラリーオルタンシアで。そのための準備に追われています。プリンちゃんの物語の中に出てくるもので前からどうしても立体で作ってみたいものがあって…ただ今奮闘中。なんだか玩具デザイナーだった頃を思い出しています。

うみべのえほんやツバメ号10月2日から10月28日
ギャラリーオルタンシア 10月7日から11月30日





思い出のマーニー




 「思い出のマーニー」を見ました。原作が大好きだったので、予告の動画にがっくり。正直を言うとあまり期待していませんでした。が、なかなか良かった。原作がオーケストラで演奏された音楽だとしたら映画はピアノソロ曲という感じでしょうか。原作すべてを表現しているわけではありません。でも美しい旋律は繊細に間違うことなく確かに私の心に伝わってきました。いっしょに見た娘はポツンと言いました。「ドイツでお父さんと暮らした時のことを思い出したよ。お母さんがいないとなぜか無表情になってしまうんだよね」私と娘は学業の関係で1年間離れて暮らしたことがあります。主人公のアンナは幼い頃 両親祖母を失くし、いつも「ふつうの顔」でいることを努力しているのです。主人公のアンナは幼い頃 両親祖母を失くし、いつも「ふつうの顔」でいることを努力しているのです。
たぶん、この映画を見た人々は、それぞれがそれぞれに思い出すことがあるのだと思います。私が思い出した事は小学校6年生の時に憧れていたクラスメイトの女の子の事です。明るくて頭が良くてスポーツも出来る。ハイソックスがとても似合うおしゃれな美人さん。男の子も女の子も憧れていた存在でした。一方、私はというと地味で絵を描くことだけが突出している奇妙な女の子。たまたま帰る方向が同じだったのでいつもいっしょに帰っていました。ところが、夏休みも終わりの頃、突然その女の子が訪ねてきたのです。「お誕生日おめでとう!」きれいにラップされた紙包みの中にはその頃流行っていたスヌーピーの電話帳とノートが入っていました。そうです、私の誕生日は8月27日。夏休みも終盤で、学校の誰からも相手にされない忘れられた誕生日。せいぜい夏休みがあけてからプレゼントを渡されればいい方。ですから、とても嬉しかった。憧れの女の子がわざわざ誕生日プレゼントを持ってきてお祝いしてくれた!天にも昇る気持ち。地球がひっくり返るような衝撃を受けました。ハイハイしていた赤ちゃんがはじめて立って歩き始めたような、まわりの風景が立体的に立ち上がっていくような不思議な感覚を今でも覚えています。
原作を書いたジョーン・ロビンソンは可愛いくまのぬいぐるみのお話も書いています。全く違う世界なのですが、それもまたとてもいいお話なのです。ぜひ、読んでみてください。

はじめての村岡花子さん




 子どもの頃、母が訪問販売で毎月一回届く「母と子の世界むかし話シリーズ」を契約してくれました。イギリス、日本、ロシア、南欧、アメリカ、インド、イタリア、東欧、東南ジア、フランス、アフリカ、ドイツ、北欧、中国、ギリシャ、日本の神話、北欧の神話、中近東の神話、アジアの神話、中南米の神話、と全部で20巻。ずいぶん昔の本(笑)なのですが、今、手に取って読んでみてもなかなか良く出来ているシリーズなのです。1巻の中にそれぞれの国のお話や神話が5つ入っていて最後にお話の解説や国々の事情や成り立ちの説明もあります。文章は子どもが読むためのひらがなだけで書いてある文章と大人が読むためのやや難しく詳しく書いてある文章があります。大人のための文章の上には子どもの読み聞かせるために「ゆっくり」「明るく」「やや強く」「低く」「静かに」などと小さく表示もあります。挿絵も1つのお話に1人の画家。タッチもユーモラスだったり、優雅であったり。それぞれの国やお話にあわせて味わい深いのです。出版社は研秀出版。現在では聞いたこともありません。でも時が経っても、いいえ時が経てば経つほど「これはいい本だ」と感じるのです。その証拠に私の子ども達もボロボロになっている本にもかかわらず手にとっていましたから。それもそのはず、よく見ると監修が坪田譲治と村岡花子。これに気が付いたのはずいぶん大人になってからなのですが。「人が良すぎる。訪問販売でものを買うものじゃない。インチキに決まっている」当時母は父からよく小言を言われていました。母が人の良い人で良かったと思います。なぜならこの全集から私の本好き、物語好き、世界への興味が始まったからです。

美大時代の仲間とグループ展 6月17日まで。




ただいま美大時代の仲間と目黒でグループ展を開催中。グラフィックデザイン科を卒業した仲間はグラフィックデザインを飛び越えて様々な分野へ。どうぞその多様性をお楽しみ下さい。私はギャラリーの片隅で小さな小さな虹のシリーズ作品と本を展示しています。
http://www.shopmaruse.com/about/index.html

バラの香り




 バラの美しい季節です。大田区のお茶が飲める絵本屋さんティール・グリーン in シード・ヴィレッジさんで〜5月のバラ〜展が始まりました。店主の種村さんが、毎朝摘みたてのバラを飾っています。私も少しですがお招きを受けて、バラの絵を展示させて頂いています。大きな絵「バラの香り」はバラの香りのイメージを描きました。小さな絵「rose」シリーズは抽象のようですが、難解ではありません。バラの花を見ていと、その奥にそれぞれの世界が広がっていてその世界独特の音楽や物語が聞こえてくるような気がするのです。そんなイメージを直感的に絵にしてみました。絵本の絵とは違っていますが、どこかで繋がっていると考えています。喫茶では「バラ色のムースケーキ」がとても美味しそうです。どうぞバラの香りに誘われてお出かけ下さい。
http://tealgreen.exblog.jp/21991296/

あまりも可愛いなっとうちゃん達が宣伝用の動画に!




 「ねばらねばなっとう」の編集者さん自らが手作りで宣伝用の動画をつくってくれました。動くんです。子ども達の可愛い声でさらに微笑ましいさがアップ。絵本の楽しさが伝わってきます。一部ですが、ぜひご覧下さい。https://www.youtube.com/watch?v=9zK8ITkqDeo

「ねばらねばなっとう」4月10日頃店頭に!




 かえうたえほん「ねばらねばなっとう」(ひかりのくに880円+税)の見本がとうとうあがってきました。詩人林木林さんが童謡「かっこう」のメロディにのせてとても楽しい歌詞をつくり、私が絵を描きました。「しずかな ごはんのつぶのかげから…」なっとうちゃん達が食卓の上で運動会をするという設定で、とにかくとにかくひょうきんで可愛いのでぜひお手にとってご覧頂ければと思います。アマゾンで予約も受けつけています。

黒猫クッキーと黒猫ムー




 「プリンちゃんとモンブランばあば」の中に出てくるプリンちゃんのおばあちゃんには黒猫がいつも寄り添っています。お菓子の国のチョコクッキーの黒猫。モンブランばあばを描いていて自然に生まれました。うちにも黒猫がいます。名前はムー。ばあばの黒猫には目も口もヒゲも描いてありませんが、これは私が実際黒猫を飼っていて感じていることに繋がっています。とにかく目を閉じていたり、暗いところにいたりすると、真っ黒に見えるのです。写真をとれば大抵真っ黒に写ります。そんなうちの黒猫ムーがモンブランばあばの本描きを描いている真っ最中に急性腎不全になり危篤状態になってしまいました。食べ物を受けつけずやせ細っていくムー。毎日注射をして2、3時間おきに強制的にミルクを飲ませなければなりませんでした。今回の絵本はムーの思い出の作品になってしまうかも…。絵を描きながら辛い日々が続きました。でも、幸運なことにムーは何回かの危機をのりこえ、今では自分で食べれるまでに回復しました。本の最後で黒猫クッキーはプリンちゃん人形を作り終えたばあばに抱っこされて幸せそうです。私の膝にも黒猫ムーが丸くなってすやすやと寝ています。感謝。

「プリンちゃんとモンブランばあば」




 プリンちゃん第三弾「プリンちゃんとモンブランばあば」の校正刷りが出ました。表紙も可愛くて美味しそうなピンク色に決まり3月19日発売予定です。今回の新しい登場人物は「おばあちゃん」!プリンちゃんとおばあちゃんの距離感がいい感じなんです。

YUI GARDEN@yokohama17日より2月9日まで。




 建築家横河健氏と青山のギャラリースペースユイが横浜に新しいギャラリースペースをプロデュース。「YUI GARDEN」本日オープニングです!まずは「空間のこども」展。なんだかとても面白そうです。私も出展しています。森の中にあるとのこと。CAFEもあるそうです。新しい風が吹いてきそう。
http://spaceyui.com/gallery_note/2013/12/17/yui-garden-shopb.html
https://www.facebook.com/yuigarden

あけましておめでとうございます。




 あけましておめでとうございます。今年は1日からプリンちゃん3の創作です。かなり追いつめられていますφ(。。)その後にはとてもおかしくて思わず笑ってしまう企画がひかえています。それが終わったら少しじっくりゆっくりと創作をしたいと考えています。どうぞ今年もよろしくお願いします!

小さな原画展も26日までです。




 14日ティールグリーンでのライヤー演奏と語り。やさしい音色と物語がピッタリで感動的でした。「アンジェリカ」の皆さん、ありがとうございました。作者冥利に尽きました。21日影絵も無事演じることが出来ました。子ども達が30人ぐらい来てくれました。光が美しい季節、ろうそくの炎のゆらめきから想像力をふくらませることが出来ますように。
http://tealgreen.exblog.jp

「たかおゆうこ クリスマスのしごと」のお知らせです。




 11月に刊行された『さんびきのこねずみとガラスのほし』をはじめ、『ハモのクリスマス』『クリスマスのりんご』(ルース・ソーヤー、アリソン・アトリーほか/文 上條由美子/編・訳 たかおゆうこ/絵)の原画を展示します。各作品の中のかわいい挿絵のジークレー版画(直筆サイン入り)や缶バッジも販売します。14日はライヤー演奏と「こねずみの」の語り。21日は多賀京子さんの語りでろうそくの光を使って影絵を上映します。お楽しみに!http://tealgreen.exblog.jp

いよいよです。「さんびきのこねずみとガラスのほし」




 いよいよ「さんびきのこねずみとガラスのほし」が徳間書店より発売です。今週中には店頭に並び始める事でしょう。ネットショップではすでに予約販売を受けつけているところもあります。かけらのようなささやかなお話ですが、心をこめてつくりました。さんびきのこねずみと、ガラクタたちが関わって、どんな結末になるのか…どうぞお楽しみに!

個展終了。ありがとうございました。




 ご来場ありがとうございました。。私のyuiさんでの個展は絵本や挿絵の世界に留まらず普段私が美しいと思った景色や私の心にあるどうしても絵にしてみたい風景なども絵にして展示しています。時にはただ直感に従って時には哲学的に。たくさんの方から様々なメッセージを頂きました。そこからまた新しいビジョンも生まれました。ゼロに戻ってまた描き始めます。次の個展は2年後と考えています。次回も変わらず皆様とお会い出来ますように♡

個展-9 color garden




 二年前、映画監督デレク・ジャーマンの庭の写真集に出会いました。英国ドーバー海峡に面した村ダンジェネス。原子力発電所が見え石ころがごろごろところがる土地。そんな荒れ地に、流れ着いた流木や廃品、土地に生えた草花で造られた不思議で美しい庭。その本に触発されてこのシリーズの一作目が生まれました。
「庭は偶然の産物である」私は偶然に生まれた形や色で庭を造りました。

個展-8 搬入終了




 搬入が無事終了しました。一歩入るとDMの作品が飾ってあります。奥のテーブルには絵本。「プリンちゃん」「プリンちゃんとおかあさん」「ハムスターのハモ」「もねちゃんのたからもの」。その隣には缶バッチ。名前を書いて頂くノートが置いてあります。左に向かって歩くと、そこには、絵本の原画や複製画、その関連の作品。さらに進むと「Hearts story 」「rose」「color garden」「ドイツの風景画」「心象風景画」「虹」「日本の風景画」と作品が展開されます。窓際の細長いテーブルには座り心地の良い回転イス。座って絵を眺めるのも良し、外を眺めるのも良し(笑)。キラキラと日差しが差し込む気持ちの良いギャラリーです。

個展-7 缶バッチ!




 缶バッチなるもの作ってみました。モチーフは「365 colored days」の中から厳選した15種類のハートです。限定300個。

個展-6 心象風景




 心象風景というのでしょうか。頭の中、心の中に浮かぶ風景みたいなものを昨年の個展以降描き続けています。それはどうしても描かずにいられないものです。今回は「金の窓」。窓から明るい金色の光が降り注いでいます。

個展-5 マーくん




 「雨がしくしく、ふった日は」の白黒挿絵のマーくんに色をつけてみました。色をつけてみたらますますマーくんのため息が聞こえてきそうです。絵本になりそうな…。

個展-4 こねずみの番外編




 「さんびきのこねずみとガラスのほし」幼児時代のこねずみ達があまりにもカワイイので(笑)もう一度描きたくなって、3枚小さな絵を描きました。線は印刷、色は手彩色で展示します。題名は「ハリウィン」「コーヒーカップ」「あかいてぶくろ」

個展-3 「さんびきのこねずみとガラスのほし」原画




「さんびきのこねずみとガラスのほし」から2枚の原画を飾る予定です。実は肝心の絵本はまだ本の形になっていません。原画と色を比べながら印刷を進めているので、原画は個展搬入ギリギリ2枚だけ会場にやってきます。私の水彩画は微妙な色合いが多いので、データを扱うスタップの方々にとても苦心して頂いています。それはとてもありがたいことです。2枚の中の1枚が物語のクライマックスのシーンです。みなさんに、はじめて見て頂きます。印刷と比べて見るのも面白いです。

個展-2 ハートシリーズ




 10年以上前からハートにこだわって作品を作り続けています。ハートの形を見ているといろいろな物語が浮かんできます。今年の作品は前から描きたかった夜空を組み合わせてみました。1月から12月まで午後10時頃の夜空をそれぞれに描きました。夜空の色は毎日違います。ここだけの種明かしをしてしまうと、星に恋をしたハートの物語です。

個展-1 小さな風景画




 描きためていた小さな風景画を展示販売します。ドイツや日本で心動かされた風景です。

2013個展10月14日より




 10月14日から19日まで南青山のスペースユイで個展をします。昨年に引き続き個展を連続して開催するのははじめてのことです。タブローの絵が中心ですが、今年出版された「雨がしくしく、ふった日は」の原画やこれから出版される新作絵本「さんびきのこねずみとガラスのほし」の原画も展示する予定です。どうぞ気楽にお立ち寄り下さい。

「さんびきのこねずみとガラスのほし」




 新しい絵本のタイトルが決まりました!「さんびきのこねずみとガラスのほし」11月に徳間書店より刊行されます。原画はすべて描き終わり、今は文章を推敲しています。絵は迷いがあったら何度でも描き直して比較していけばいいのですが、言葉は違います。頭の中で常に言葉がグルグル回っています。暗闇の中で自分にとっての正解を手探りで探しているような感じです。最後の最後まで迷っています。

「もねちゃんのたからもの」




 「ホリプロ保育園」の安田園長先生に「もねちゃんのたからもの」をとっても温かく素敵にご紹介して頂きました。

新しい絵本。




 野ネズミの新しい絵本をつくっています。今年の冬出版を目指して。物語はほぼ固まり、絵を描きながら文章を検討しています。

「マーくん」がやってきた!




 そっくりでしょう!?「雨がしくしく、ふった日は」出版のお祝いに頂きました。なんて可愛いプレゼント。長靴と傘を作ったら森絵都さんにもプレゼントしたいな。

絵本屋さん「ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ」のバラを楽しむ会




 絵本屋ティール・グリーン in シード・ヴィレッジさんのバラを楽しむ会に参加しました。ティールさんでは毎月たくさんの楽しい企画が催されていますが、私は今回はじめて参加。ドキドキ。翻訳家多賀京子さんによるバラがでてくるお話の語り、バラの小物の手作りワークショップがありました。「髪をとかすたびにこぼれる真珠、体を水で洗うたびにきれいな魚、体をふくたびにタオルからバラの花…」と語られる多賀さんの心地良い声にうっとり。バラのフラワーアレンジメントではお花屋さんwnicoさんからアレンジの秘密を伺い、羊毛フェルトでは講師の花澤実子さんから素敵なバラのブローチを教えて頂きました。合間に頂いた紅茶はローズアッサムとバラのムース。美味しいお菓子に美味しい紅茶、気さくで朗らかな人々と学ぶ。バラの香りに包まれたとびきり上等な一日でした。

バラの作品




 バラの作品です。一つは赤いバラ、もう一つは黄色いバラ。ただ今大田区にあるお茶が飲める絵本屋さん「ティール・グリーンin シード・ヴィレッジ」バラの庭から展で展示販売中です。「雨がしくしく、ふった日は」の表紙原画も展示されています。6月8日まで。http://tealgreen.exblog.jp/

「上野の森親子フェスタ」




 GWは上野公園で本に出会おう!「上野の森親子フェスタ」のサイン会に参加しました。お天気にも恵まれ、たくさんの方々と出会うことができました。「プリンちゃん」シリーズと「もねちゃんのたからもの」のサインをしました。プリンちゃんの頭のデコレーションにリクエストされたものを描いていたのですが、、、はじめて電車を描きました(笑)それから、スズランやスイカも(笑)絵本や児童書が2割引きで買えるなんてめったにないことですよね。広場が整備されたのでこれからますますメジャーなイベントなる予感です。
もう少し精細を知りたい方はこちらをどうぞ!絵本のチカラ

男前の女子のガラス作家さん。




 ガラス作家さんの工房でガラス吹きを体験させて頂きました。新しい絵本の取材です。グラスを3つ作りました。炉に鉄棒を差し込んでガラスを巻き付けて炉から取り出すのですが、顔が熱いこと熱いこと。そして熱せられたガラスのなんと美しい茜色!その色が冷えるにつれて透明に変わっていく様は不思議な生き物のようでした。荒々しくて繊細な作業。失敗したガラスを入れておく缶カラを覗いたら、きれいなカケラがたくさん!思わず「わあっ、おもしろい!」と叫んだら、ガサっと新聞紙にあけて、「はいよ。もっていっていいよ」男前な女子のガラス作家さんでした。新しい絵本の絵がうまく描けますように。

はじめての「お伊勢さん」





 友人に誘われて伊勢神宮にお参りしました。簡素で美しく上質の社殿、五十鈴川の清らかな流れ、健やかな木々の色々に心洗われました。「食べる」ということを再考させられ、改めて「古事記」をもう一度読みたくなりました。今年は式年遷宮の年。20年に一度神社のすべてのものが一新されます。新しくすることで古いものを伝える、すべての古材を再利用する思想に今更ながら感心。この考え方がすべての建築物(原発にも)に使われたらすごい国になるのに、と思わずにいられませんでした。工事中のカラーコーンでさえも白く爽やかでありました。

あとちょっと。



 ミッション完了!本屋さんにもう少しで並びます。出来上がりが楽しみです。

ブックハウス神保町さんで「プリンちゃんとおかあさん」原画展開催中!



 神田にあるブックハウス神保町さんでなかがわちひろ・たかおゆうこ「プリンちゃんとおかあさん」絵本原画展を開催中です。(4/2まで)児童書専門書店の中の心地良いギャラリー。ほっとできる空間になっています。「プリンちゃんとおかあさん」の原画が全点。その他にもラフ段階のダミーや私が一番最初になかがわさんから頂いた文字原稿(そこからすべてが出発します)、書店さんからの楽しい質問になかがわさんとゆるゆると回答したパネル(笑)、マグネットで自由にきせかえが楽しめる着せ替えプリンちゃん(わたしのプリンちゃんができる!)…など見所がたくさんあります。二人の連名サイン本もあります。ぜひお立ち寄り下さい。

ブックハウス神保町
「絵本のチカラ」可愛らしく紹介して頂いています。

森絵都さんのお話に挿絵を描かせて頂いています。



 「クリスマスのりんご」(福音館書店)が大好きだということで森絵都さんから編集者を通じて挿絵の依頼がありました。クマのマーくんが主人公の童話です。森絵都さんの透明感のある世界をどう描くことができるかワクワクドキドキです。4月に出版される予定です。

温かいまなざし。



 先日経堂の三省堂で「プリンちゃん」「プリンちゃんとおかあさん」の読み聞かせをしました。その時、はつねちゃんという可愛い女の子からプリンちゃんの似顔絵付きのお手紙を頂きました。感激していたところさらに感激したのは女の子のお母さんから 私のはじめての絵本「ふゆの日のコンサート」をはじめ「ハモ」も大好きです、とコメントを頂いたことでした。子ども達に読み聞かせをしている時から そのお母さんからとても温かいまなざしを頂いていました。どうしてこの人はこんな温かいまなざしで私を見つめているのかしら…と、頭の片隅で考えていたところ…。まなざしは心を伝えるものだと改めて感じ考えた一日でした。

あけましておめでとうございます。



 今年は原画展示会が目白押しです。「プリンちゃんのおかあさん」の原画が都内の書店さんで何回か展示されます。今月1月は、22日まで三省堂経堂店で8点展示されています。12日2時から読み聞かせとワークショップもありますので、お近くの方はぜひお立ち寄り下さい。春先にはブックハウス神保町さんのギャラリーでも全点展示される予定です。そして10月に個展、12月には絵本屋さんティール・グリーン in シード・ヴィレッジで「クリスマス展」も開催される予定です。
三省堂経堂店

毎年12月26日に思うこと。


もう この世からいなくなってしまった君から
私は金色の種をもらった
種の育て方を少ししか語らず
君は あの世にいってしまった
育てられるだろうか
どうか あの世で見守ってくれ
私が注意深くやっているだろうか
まわりみちしながら
育ててみるよ 金色の種
うまく育てて 実になったら
その実をもって 私も君のところへいく
あっいけない 君のところじゃない
実は種だった
種は次の誰かにあずけなくちゃね
君のしたように

(作者不詳)

私のアイデアノートの隅に記してあった言葉です。不思議なことにいったい誰の言葉なのか、自分の言葉なのかさえさっぱり思い出せないのです。どなたかご存知でしたらお知らせください。いつも勇気をもらう言葉で心新たに子どもの本にとりくみたいと思うのです。

八重洲ブックセンターにてクリスマス4日間限定の原画展。



 12月22日から25日まで八重洲ブックセンター本店8Fのギャラリーで「プリンちゃんとおかあさん」「クリスマスのりんご」の原画展が開催されます。「プリンちゃんとおかあさん」の原画は表紙から裏表紙まで全部展示!また22日にはワークショップ『「きせかえプリンちゃん」であそぼう!』も。精細はこちらです。

デイヴィッド・アーモンド氏の公演会。



 青山学院女子短期大学で開催された「Power of Imagination」 デイヴィッド・アーモンド(David Almond)氏の講演会を聞きました。氏は2010年国際アンデルセン賞受賞の英国人作家。反戦小説の傑作と評される現実的な作品を書く一方、「肩胛骨は翼のなごり」、「ヘヴンアイズ」のような現実と幻想が交錯するファンタジー世界も生みだしています。不思議な存在や、異形の「他者」との出会いを通して、主人公の精神世界と成長を深くとらえる視点に定評がある、、、と言われています。私はこの公演会のタイトルに惹かれ久しぶりにワクワクした気持ちで大学の門をくぐりました。

しかし、始まった数分後にこともあろうかメモする筆記用具を忘れてしまったことに気が付き…ということで足らないところ多々あるとは思いますが、以下私の心に残った氏の言葉です。

・「子どもの本は一つの楽観論。希望」
・「私はふつうに育ったが、ふつうとはよく見るとふつうではない」
・「祖父は私に本は嘘ばかりだからを読むなと言った。私は祖父の畑仕事の傍らで音や、空気や匂い  や気配を感じて遊んでいた」
・「物語は時空を越えて過去とも未来とも通じる」
・「完璧な本などない。完璧に見えるだけ。完璧ではないから想像ができる」
・「人間は生まれながらに芸術家」
・「人間は生まれながらにストリーテラー」
・「学校は子ども達に勉強させないようにすることもできる」(ぞっ)
・「私はハードに仕事をしているが、頭は遊んでいる(頭をユラユラ)その遊びがイマジネーショ   ン」
・「書きながら正しいシーンに導かれていく」

氏はまた、現実と非現実の境のない世界を作りあげ、生と死を描いている宮沢賢治に強く共感している様でした。幼い頃妹さんを亡くしたこと、寒い地方で育ったことも惹かれる要因の一つだそうです。

思いがけず創作過程の手法等共感することが多く、特に最後の「書きながら正しいシーンに導かれていく」という言葉に励まされて会場を後にしました。

原画搬入無事終了。



 昨晩無事に作品をスペースユイに展示しました。ほっ。タブローが12枚、ジークレイ版画が3枚、原画が18枚、ドイツでのスケッチが5枚。その他絵本4冊、読み物が1冊、マット加工済みの小さなプリントした絵など販売します。なんとスペースユイの前がファミリーマートに。昔はおしゃれな美容院でした。いつからなんでしょうね。みなさん、ファミマを目印に来て下さい。絵に映っているネオンサインは緑色に輝くファミマのサインです。

いよいよ個展まで一週間を切りました。



 今回の個展は初めてタブローがメインになります。そして新刊の「プリンちゃんとおかあさん」「クリスマスのりんご」の原画も数点展示します。それからリクエストが多かった「ハモのクリスマス」「もねちゃんのたからもの」の原画も少し。みんなそれぞれ全く違います。

家ねずみの出来事。



 個展の作品創りに忙しいというのに、実家の倉庫で家ねずみをゲットしてしまいました。ねずみが嫌いな方も多いと思いますが、私はやっぱりかわいい!と思ってしまうのです。数日観察して人里離れたところで逃がしてあげました。夕焼けの野原に向かって嬉しそうに駈けていく二匹の子ねずみの後ろ姿に思わず「ガンバの冒険」を思い出してしまいました。それにしてもほんとに嬉しそうでこちらまで心が踊りました。「クリスマスのりんご」にも二匹の子ねずみが出てきます。惜しかったなあ、もう少し早かったら挿絵に生かす事ができたのに…。またねずみの物語を考えようっと。

「プリンちゃんとおかあさん」「クリスマスのりんご」



 待望の「プリンちゃんとおかあさん」(理論社)と「クリスマスのりんご」(福音館書店」の見本が出来上がり。うーん、感動。店頭に並ぶのは10月5日以降になりそうです。

個展の案内状ができました!



 ようやく個展の案内状が出来ました。皆さんに順次送らせて頂きます!